「ニャーン」は?「カカカッ」は? 獣医師が教える「猫の鳴き声」の意味/家ねこ大全(6)

「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する最新の医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。

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Q.鳴き声の意味を知りたい...

A.猫の鳴き声は約20種類!そのうち6種類を人間が聞き分けています


猫には20種類くらいの鳴き声があるといわれ、そのうち「ニャー」など、6種類ほどが人間に聞き分けられるとされています。

猫が鳴くのは、大きくわけて①甘える・要求する、②獲物を狙う、③威嚇する、④発情するに分けられます。

おもな鳴き声と猫の気持ちを紹介します。

●「ニャーン」=甘える
長めにかわいらしい声が特徴です。「おなかが減った」「遊んで!」の合図。

●「カカカッ」「クククッ」=興奮している
別名「クラッキング」といい、狩りで獲物を狙っているときの声です。鳥や昆虫を見つけたのかもしれませんね。

●「シャー」「フー」=威嚇
テリトリーに侵入されたり、身の危険を感じたときの鳴き声です。

●「ニャーオ」「ニャオン」=発情している
赤ちゃんの泣き声のような、大きな声が特徴。鳴き声の違いを感じとって、猫の気持ちを理解してあげてくださいね。


Q.外猫はあまり鳴かないの?

A.鳴き声をあげるのはじつは家猫だけ。人とコミュニケーションしたいからです


鳴き声をあげるのは、じつは飼い猫だけなのをご存じですか?

野良猫など自然界で生活している猫は、母猫や兄弟猫と過ごす幼少期をのぞき、ほとんど鳴きません。

鳴き声をあげると外敵に見つかりやすくなるからです。

代わりに鼻をくっつけるなど、体でコミュニケーションします。

一方、家猫は飼い主さんに要求を伝える必要があるので、鳴き声をあげるということですね。

人に飼われている外猫も、エサをくれる人などには「ニャー」と鳴いてコミュニケーションをとります。

また、一般的にメスよりオスのほうがよく鳴くといわれています。

発情期の鳴き方についても紹介しましょう。

夜に屋外から聞こえてくる大きな猫の鳴き声にぎょっとした、という人は多いと思います。

鳴き声の正体は複数のオスで、1匹のメスを争っているときがほとんど。

メスも発情期に鳴きますが、低めの小さな声で鳴きます。

発情期の鳴き声は、不妊・去勢手術をすればほぼ治まります。

イラスト/柴田ケイコ

ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。

【まとめ読み】『家ねこ大全285』記事リスト

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藤井康一(ふじい・こういち)
藤井動物病院院長、獣医師、獣医学修士、博士(学術)、経営管理修士。2011年にツイッターを開始。多くの飼い主さんに「こんなことに注意をしてもらえれば」という現役獣医師ならではの最新情報を発信したところ、「困っていたときに役立った」と評判に。フォロワーは5万人超える(2020年7月現在)。

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『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』

(藤井康一/KADOKAWA)

猫好きの方は、大好きだからこそ猫のミステリアスな部分をもっと知りたいですよね。さまざまな行動が意味する猫の気持ちや不調のサインなどをSNS上で人気No.1の獣医さんが解説しています。ちょっとした豆知識から、近年注目されている「猫のうつ」など最新の病気の治療まで、猫のことがすべてわかる一冊です!

※この記事は『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(藤井康一/KADOKAWA)からの抜粋です。

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