吐きたいの...? いえ、実はそれ咳かもしれません。獣医師が教える「猫が吐く原因」/家ねこ大全(33)

「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。

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Q.たくさん吐いたけど大丈夫かな?

A.猫はよく吐く動物です。週に2回ぐらいであれば生理的に正常なので大丈夫


猫はよく吐く動物です。

週に2回ぐらいであれば生理的に正常なので問題ありませんが、いつ、どんなときに吐くのか知っておくとあわてずにすみます。

おもに次のようなときに吐くことが多く、通常は白い泡(胃液)か、黄色や茶色い液(胆汁)を吐きます。

●空腹のとき...
食事と食事の間があいておなかが空きすぎると、胆汁が胃に逆流し吐いてしまうことがあります。また寒さが厳しいと消費エネルギーが増え、お腹が空き過ぎて吐く子もいます。

●早食い、食べ過ぎたとき...
食事の最中か食べてすぐに未消化の状態で吐きます。急な胃拡張(フードの膨張)が原因なので、1回のフードの量を減らして調節すればOK。吐き出したものをまた食べることもあります。

●毛を吐き出すとき...
胃の中に毛が詰まらないようにするため。血液や異物が混ざっているようだったら、病院で診察してもらいましょう。


Q.いつも吐きたそうにしてるけど病気かな?

A.じつは咳をしているのかも。吐きたがっているしぐさにとてもよく似ているんです


猫はときどき、むせたような、何かがのどに詰まっているような「コホッ、コホッ」という咳をします。

ですが、このしぐさが飼い主さんには「吐きたがっている」ように見えるのです。

飼い主さんが「昨日の夜から何十回も吐きたそうにしていて......」とおっしゃるので診察したところ、咳だったことも多いです。

本当に吐きたがっているだけならよいのですが、猫が咳をしていたら、心臓病やぜんそくなど重い病気の可能性があります。

猫はふだんほとんど咳をしません。

咳なのか、吐きたがっているのか、その判断がつかない場合は動画を撮って病院に来てください。

イラスト/柴田ケイコ

ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。

【まとめ読み】『家ねこ大全285』記事リスト

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藤井康一(ふじい・こういち)
藤井動物病院院長、獣医師、獣医学修士、博士(学術)、経営管理修士。2011年にツイッターを開始。多くの飼い主さんに「こんなことに注意をしてもらえれば」という現役獣医師ならではの最新情報を発信したところ、「困っていたときに役立った」と評判に。フォロワーは5万人超える(2020年7月現在)。

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『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』

(藤井康一/KADOKAWA)

猫好きの方は、大好きだからこそ猫のミステリアスな部分をもっと知りたいですよね。さまざまな行動が意味する猫の気持ちや不調のサインなどをSNS上で人気No.1の獣医さんが解説しています。ちょっとした豆知識から、近年注目されている「猫のうつ」など最新の病気の治療まで、猫のことがすべてわかる一冊です!

※この記事は『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(藤井康一/KADOKAWA)からの抜粋です。

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