「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。
Q.たくさん吐いたけど大丈夫かな?
A.猫はよく吐く動物です。週に2回ぐらいであれば生理的に正常なので大丈夫
猫はよく吐く動物です。
週に2回ぐらいであれば生理的に正常なので問題ありませんが、いつ、どんなときに吐くのか知っておくとあわてずにすみます。
おもに次のようなときに吐くことが多く、通常は白い泡(胃液)か、黄色や茶色い液(胆汁)を吐きます。
●空腹のとき...
食事と食事の間があいておなかが空きすぎると、胆汁が胃に逆流し吐いてしまうことがあります。また寒さが厳しいと消費エネルギーが増え、お腹が空き過ぎて吐く子もいます。
●早食い、食べ過ぎたとき...
食事の最中か食べてすぐに未消化の状態で吐きます。急な胃拡張(フードの膨張)が原因なので、1回のフードの量を減らして調節すればOK。吐き出したものをまた食べることもあります。
●毛を吐き出すとき...
胃の中に毛が詰まらないようにするため。血液や異物が混ざっているようだったら、病院で診察してもらいましょう。
Q.いつも吐きたそうにしてるけど病気かな?
A.じつは咳をしているのかも。吐きたがっているしぐさにとてもよく似ているんです
猫はときどき、むせたような、何かがのどに詰まっているような「コホッ、コホッ」という咳をします。
ですが、このしぐさが飼い主さんには「吐きたがっている」ように見えるのです。
飼い主さんが「昨日の夜から何十回も吐きたそうにしていて......」とおっしゃるので診察したところ、咳だったことも多いです。
本当に吐きたがっているだけならよいのですが、猫が咳をしていたら、心臓病やぜんそくなど重い病気の可能性があります。
猫はふだんほとんど咳をしません。
咳なのか、吐きたがっているのか、その判断がつかない場合は動画を撮って病院に来てください。
イラスト/柴田ケイコ
ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。