「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する最新の医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。
Q.ゴキブリを捕まえて遊ぶってホント?
A.狩猟動物の血が騒いだ猫にゴキブリは格好の獲物。徹底して駆除してください
猫は本来、狩猟動物なので、「何かを捕まえて遊びたい!」気持ちでいっぱいです。
とくに素早い動きをする虫や動物に興味をしめすことが多いのですが、家の中にいる素早い虫というと......ゴキブリを捕まえて遊ぶことがあります。
「猫を飼っている家にはゴキブリがいない」説がありますが、ゴキブリが猫を避けて寄りつかないのか、猫が捕まえてその後どうしているのかよくわかっていません。
もしかすると、捕まえてそのまま食べている可能性もあります。
ゴキブリをはじめとした害虫は、猫に寄生虫を運ぶことがあります。
たとえば胃虫という寄生虫は、猫がゴキブリを食べることで感染します。
ゴキブリはさまざまな菌や寄生虫を媒介しているので、猫が触るだけでも健康を損ないます。
猫ぜんそくの原因のひとつにもゴキブリが挙げられています。
やはり飼い主さんがきちんと駆除することが必要でしょう。
猫のフードを求めてゴキブリがやってくることも多いので、餌場も清潔に保ってください。
Q.間違えて駆除剤を食べないか心配
A.扉の中や冷蔵庫の裏などどこに置くかが肝心。ホウ酸団子は猫が好きなにおいなので注意
では、猫がいる家庭でどのようにゴキブリを駆除すればよいでしょうか?
「駆除用の薬剤を猫がうっかり口に入れてしまわないか不安」とおっしゃる飼い主さんも多くいます。
駆除剤はゴキブリが出やすい場所に置きますが、じつはそういった場所と猫の行動範囲はあまり重なっていません。
とくに扉を閉めてあるキッチンの戸棚や冷蔵庫の裏に設置すれば、猫が誤飲することも防げるでしょう。
しいて言えば、ホウ酸団子は猫にとっておいしそうなにおいがし、誤って食べてしまうと腎不全を起こすので使わないほうが安心。
また、プラスチックの噛み心地を好むため、プラスチック容器入りの駆除剤を噛んで遊ぶ可能性があるので取り扱いに注意してください。
殺虫剤や防虫剤など、化学物質は全般的に猫にとって有害なので、近づけないようにしましょう。
イラスト/柴田ケイコ
ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。