粉砕、亀裂、陥没...。多種多様な「骨折」には応急処置を/やさしい家庭の医学

pixta_33656551_S.jpg病気やけがをしたとき、それに関する用語(病名・症状など)の意味をそもそも知らなかった、なんてことはありませんか? また、時代の流れとともに「ADHD」「ノロウィルス」など新しい用語もどんどん現れています。

書籍『やさしい家庭の医学 早わかり事典』で、病気や健康分野の正しい知識を身につけ、いざというときに役立てましょう。

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骨の繋がりが断たれた状態
「骨折」

●「閉鎖性骨折」と「開放性骨折」

「骨折」は、簡単にいうと「骨の繋(つな)がりが断(た)たれた状態」のことをさします。骨折は、見た目の状態から、皮膚が開くことなく折れた箇所が外気に触れない「閉鎖性骨折」と、傷口が外気に触れている「開放性骨折」に分けられます。開放性骨折はいわゆる複雑骨折のことで、骨以外に筋肉などの組織も損傷を受けている状態のことです。

骨折の形状からいうと、骨の繋がりが完全に断たれたものを「完全骨折」、完全に断たれていないものを「不全骨折」と呼んでいます。

さらに細かく分類すると、骨がバラバラになった「粉砕(ふんさい)骨折」、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などが原因となって起こる「圧迫(あっぱく)骨折」、ひびが入った「亀裂(きれつ)骨折」、部分的にくぼむ「陥没(かんぼつ)骨折」などがあります。骨が粉々になるものを複雑骨折と理解している人もいるかもしれませんが、正確にはそれは粉砕骨折と呼ばれているものです。

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骨折してしまった場合、外科や整形外科で診(み)てもらうのが手っ取り早いのですが、応急処置も必要となります。出血している場合はまず血を止めることを最優先しましょう。開放性骨折の場合、傷口から細菌が入ると骨髄炎などの症状を併発することもありえますので、清潔なガーゼなどで傷口を抑えます。

骨折の部位を固定するには、その部位が動かないよう、身近にある棒状のものを使用するとよいでしょう。ない場合は、段ボールや雑誌、座布団、傘などを用いても構いません。その後、できるだけ心臓より高い位置に上げた状態にします。

また、背骨や骨盤、大腿骨(だいたいこつ)などの部位を骨折してしまったときには、大量に内出血することが原因となってショック状態に陥(おちい)る可能性があります。体が冷たい、脈が弱い、顔や手のひらに汗をかいている、などの症状が見られた場合は、処置が遅くならないよう、すぐに救急車を呼んで病院へ運びましょう。

 

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中原 英臣(なかはら・ひでおみ)

1945年、東京生まれ。医学博士。ニューヨーク科学アカデミー会員。東京慈恵会医科大学卒業。77 年から2 年間、アメリカ(セントルイス)のワシントン大学にてバイオ研究に取り組む。その後、山梨医科大学助教授、山野美容芸術短期大学教授を経て、現在、新渡戸文化短期大学学長、早稲田大学講師。おもな著書に『ウイルス感染から身を守る方法』(河出書房新社)、『こんな健康法はおやめなさい』(PHP 研究所)、『テレビじゃ言えない健康話のウソ』(文藝春秋)などがある。


 

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この記事は書籍 『やさしい家庭の医学 早わかり事典』からの抜粋です

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