1年に1回の点滴で済む最新治療薬も。「骨粗鬆症」の治療方法

pixta_33909314_S.jpg骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は加齢による骨やカルシウムの代謝の衰えを主な原因とし、高齢者に多い病気です。骨粗鬆症と診断されたら、適切な治療を粘り強く確実に続けることが大切になります。そのためには、継続しやすい治療薬を選択することが必要です。また、加齢とともに骨量が減少するなか、如何に骨折しないための対策を取るかが重要になります。日常生活で何に気をつければよいのでしょうか。虎ノ門病院内分泌代謝科部長の竹内靖博先生にお聞きしました。

前の記事「骨が折れる、身長が縮む...。「骨粗鬆症」に気づくサインとは?(1)」はこちら。

 

骨粗鬆症の治療のポイントは?

バランスの取れた食事、適度な運動、治療薬の継続の3つが治療のポイントになります。治療は薬が中心で、「骨の破壊を抑える」、「骨代謝を活発にする」、「骨形成に必要な栄養素を補う」など効果の高い薬が出ています。骨粗鬆症は治療効果が出てくるのが半年から1年と長いので、粘り強く確実に治療を続けることが最善の方策といえます。

年に一回の点滴で済む最新治療薬もある
内服薬の他、注射薬もあり、使用頻度もさまざまですが、効果は変わらないとされています。一般的に使われているのはビスホスホネート製剤で、年1回15分の点滴で済む最新治療薬もあります。病気の重症度と生活状況などに応じて継続しやすい治療薬が選択されます。

 

日常生活で骨折をしないための対策は?

●カルシウム、ビタミンD・Kを含むバランスの取れた食事
カルシウムの吸収を高める(ビタミンDは食事だけで摂取するのが難しいのでサプリメントを上手に使ってもよい)

● 適度な運動
筋力アップで転倒を予防
(ウオーキング、テーブルなどに片手をついて片足立ち、またはスクワット、太極拳など)

●アルコール摂取量は適切に
1日ビール500ml・日本酒1合程度

●禁煙

●1日に15~30分の日光浴
紫外線はカルシウムの吸収率を高めるビタミンDを体内に作る

●適正体重を維持
痩せると骨も痩せる可能性がある

●つまずきやすいものがないように生活環境を整える
高齢者が転倒する場所は50%以上が自宅などの居住場所

「寿命が骨の耐用年数を超えた」ともいえる昨今、骨粗鬆症の発症リスクは避けて通れませんが、少しでも健康寿命を延ばすためにも、いまからできる対策をしておきましょう。

 

取材・文/古谷玲子(デコ)

<教えてくれた人>
竹内靖博 (たけうち・やすひろ)先生

虎ノ門病院内分泌代謝科部長。東京大学医学部医学科卒業。内分泌疾患全般、骨・カルシウム代謝異常症専門医。東京大学大学院医学系研究科内分泌病態学非常勤講師。著書に『あなたも名医!もう悩まない!骨粗鬆症診療』(日本医事新報社)。

この記事は『毎日が発見』2018年5月号に掲載の情報です。

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