「認知症を防ぐ新習慣」。脳を刺激する動作、らくらく筋トレを紹介【認知症専門医の朝田先生が指南】

認知症予防のためには、脳も体も動かすことが大事。生活習慣を改善して、普段から無理せず認知症予防につながる新習慣を取り入れてみませんか? 楽しみながら予防につなげましょう。

この記事は紙&WEBマガジン『毎日が発見』2024年8月号に掲載の情報です。

【前回】あなたの脳は大丈夫?認知機能セルフチェックリスト【認知症専門医の朝田先生】にお聞きしました

運動の新習慣:2つ以上の動きを一度に行う「デュアルタスク動作」が効く

食材を刻みながら炒め物をしたり、お風呂の掃除をしながら洗濯機をまわしたり、私たちは暮らしの中で自然と2つ以上のことを同時に行っています。

しかし、認知機能が衰えてくると、そうしたことが難しくなっていきます。

「認知症グレーゾーンから回復するためにぜひ試してほしいのが、ここで紹介する『デュアルタスク(2つ以上の動作を同時に行うこと)』です。『体を動かす』こと、『頭で考える』こと、この2つの動作を同時に行い意図的に脳を混乱させることで、より効果を得ることができます。慣れるまでは大変かもしれませんが、ぜひ、継続してみてください」

今スグできる!デュアルタスク動作

(1)スカーフまわし

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<やり方>
(1)軽く結んだスカーフを用意し、2mほど間隔を開けて立った2人で投げ合います。
(2)スカーフを持っている人は「左」「右」などランダムで相手に向かって指示を出しながら投げます。
(3)受け取る側はスカーフを両手でキャッチした後、投げ手に指示された「左」「右」の言葉を言いながら、その方向で体のまわりを一周させるようスカーフをまわします。
(4)投げ手と受け手を入れ替えながら、軽く汗をかくくらいまで繰り返しましょう。
※スカーフまわしは、(株)ルネサンスが開発した脳活性化メソッド「シナプソロジー®」の種目の一つです。

(2)指先ぐるぐる

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(1)上のイラストのように両手の爪先を合わせ、親指をぐるぐると10回まわします。続けて逆向きに10回まわし、同様に他の指もまわします。

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(2)続いて「デュアルタスク」に挑戦。親指と人さし指、人さし指と中指など、2本の指を同時にぐるぐるまわします。この際、指と指が触れ合わないよう集中するのが脳活のコツ。まわす方向を変えるなどアレンジを加え、難易度を上げても。

 

<教えてくれた人>

認知症専門医
朝田 隆(あさだ・たかし)先生

筑波大学名誉教授、メモリークリニックお茶の水院長。アルツハイマー病を中心に認知症の基礎と臨床に携わる、脳機能画像診断の第一人者。全国の認知症患者人数を調べるなど、精力的に活動している。

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