がんは薬で治るか? 治療手段の一つ「化学療法」とは/やさしい家庭の医学

pixta_23300557_S.jpg病気やけがをしたとき、それに関する用語(病名・症状など)の意味をそもそも知らなかった、なんてことはありませんか? また、時代の流れとともに「ADHD」「ノロウィルス」など新しい用語もどんどん現れています。

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がん治療において抗がん剤を用いること
「化学療法」

●化学療法の「化学」とは?

がんの治療方法には、外科(手術)療法、放射線療法、レーザー療法などがありますが、薬という化学物質を使用することによって治療することを「化学療法」と呼んでいます。つまり、薬を用いることでがん細胞の分裂・増殖を抑えるということです。

名前に「化学」と付いているからといって、放射線治療を用いたものと誤解されている方もいると思いますが、そうではないのです。
 
ただし、手術によってがんを切除する前後や、放射線治療によってがん細胞が分裂することを防ぐ治療などと一緒に化学療法が用いられることがあります。
 
がんの治療における化学療法は、抗がん剤を注射や内服によって全身にめぐらせ、がん細胞を減らしたり、破壊することを目的とします。全身的に効果を与えるとされることから、転移の疑いがある場合や、悪性リンパ腫(しゅ)、白血病などには効果が高いとされています。
 
一方で、化学療法はがん細胞を死滅させず、少しだけ減らす効果が期待できるだけだと懐疑(かいぎ)的に捉えている医師がいることも事実です。もしもがんに罹(かか)ってしまったら、医師とじっくりと相談したうえで治療法を選択したほうがよいかもしれません。

 

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中原 英臣(なかはら・ひでおみ)

1945年、東京生まれ。医学博士。ニューヨーク科学アカデミー会員。東京慈恵会医科大学卒業。77 年から2 年間、アメリカ(セントルイス)のワシントン大学にてバイオ研究に取り組む。その後、山梨医科大学助教授、山野美容芸術短期大学教授を経て、現在、新渡戸文化短期大学学長、早稲田大学講師。おもな著書に『ウイルス感染から身を守る方法』(河出書房新社)、『こんな健康法はおやめなさい』(PHP 研究所)、『テレビじゃ言えない健康話のウソ』(文藝春秋)などがある。

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『やさしい家庭の医学 早わかり事典』
(中原英臣[監修]/KADOKAWA)


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この記事は書籍 『やさしい家庭の医学 早わかり事典』からの抜粋です

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