枝豆は大豆を未熟な緑色の状態時に収穫したもので、完熟すると大豆になります。植物分類学上、大豆は豆類、枝豆は野菜類に分類されます。
茶豆から生まれた山形県「だだちゃ豆」をはじめ、全国には在来品種と呼ばれる、昔から特定の地域でしか栽培されなかった希少な枝豆があります。これらは農家で代々継承され、以前はその地域でしか味わえませんでしたが、近年「ブランド枝豆」と呼ばれ、通販などで取り寄せて食べられるようになりました。品種の掛け合わせや改良により、現在、その種類は400 種以上! それぞれ、味や香りはもちろん、粒の大きさや毛の色、収穫の時期などが異なります。全国の農家を訪問し、枝豆を食べ歩いた枝豆王子に、上手な育て方やおいしいゆで方などを教えてもらいました。
前編「美容と健康と幸せをもたらす偉大な食材 枝豆パワーをもらいましょう!!」はこちら。
【枝豆マメ知識】
1 原種の在来品種は希少に
ある特定の地域でのみ昔から継承され、そこでしか栽培されていない「在来品種」という枝豆があります。近年、生産者が栽培しやすい豆を作ったり、品種改良を進めたりしたことから、在来品種の生産者も減り、希少に。
2 育て方のコツ3カ条
2.花が咲くまでは水は少なめ
3.花が咲いたら水は多めに
【用意するもの】
・枝豆の種
・約40㎝の横長プランター
・敷石
・市販の野菜培養土
・肥料
・小シャベル
プランターに敷石と培養土を入れ、2カ所に、種を3つずつまきます。土を2㎝かぶせて水を与えると約1週間で発芽します。いちばん元気のいい1本を残し、間引きを。開花したら1カ月後には収穫できます。肥料は植えるときに少量のみ、がポイント。
3 おいしく食べる究極のゆで方
おいしさを引き出すためには、スピードが重要。素早くゆでた後は、鮮やかな緑色にするためにも余熱をすぐに取りましょう。緑の香りや色、弾力感を維持できます。氷水で冷やす場合2秒以上つけると水っぽくなり、味が薄まってしまうので注意を。
【用意するもの】
・枝豆...1袋200~300 g
・水...2ℓ
・塩...大さじ3、氷...約500 g
・ふた付の鍋、ざる、ボウル(大)、うちわ
【作り方】
①鍋で2ℓのお湯をわかし始めたら、枝豆を水洗いする。毛が気になる場合は塩もみする。
②お湯が最大まで沸騰したら塩(大さじ3)を入れて、枝豆を入れる。再沸騰するまで鍋にふたをする。ゆでている間にボウルに氷水を作っておく。
③枝豆を鍋に入れてから4分で枝豆をざるに取る。※冷やして食べたい場合は、すぐに1秒だけ氷水にくぐらせ、うちわで冷ます。氷水に2秒以上つけないよう注意。
④塩ひとつまみをふりかける。 ※すでに塩味はついているのでかけなくても可。
枝豆王子(えだまめおうじ)
枝豆研究家、歌う食育インストラクター、作詞作曲家。70人以上の枝豆農家を取材し、食べた枝豆200種以上。著書に『いつだって枝豆!』(青春出版社)、ブログ「ハロー!エブリマメ 枝豆王子が行く」。