日本人の10人に1人は感染! 爪水虫のセルフチェックと治療方法【専門医の常深祐一郎先生が解説】

従来、爪水虫の確定診断は、顕微鏡による検査が一般的でしたが、2022年6月に専用の抗原検査キットが登場。短時間で簡単に検査ができる上に、診断の感度も高いと、普及が期待されています。

この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年11月号に掲載の情報です。

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爪水虫のセルフチェック

下記に該当することがある場合は、爪水虫が疑われます。皮膚科を受診しましょう。

・変色や変形した爪がある
・足に水虫がある
・家族に水虫の人がいる

どうして爪水虫になるの?

爪水虫の主な原因は、足の水虫の治療をしないまま放置したり、治療を途中でやめてしまうことで、足についている白癬菌が爪にうつることです。そのため、足水虫を持つ人の2〜3人に1人が、爪水虫にかかっているといわれています。

白癬菌が爪に侵入するまでの経路

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【検査と診断方法】

顕微鏡で
爪の一部を削り取り、顕微鏡で観察。白癬菌の有無を確認。感度は高いが、判別には経験が必要。
少し時間がかかることがありますが、当日、判定可。

<新しい診断法>検査キットで
白癬菌抗原キットを使用。爪から採取した材料をキット用の液に入れて混ぜ、試験紙をつけ置いて判定。感度が高く検査も簡単。
5〜10分程で判定可能。

【治療】

飲み薬
有効成分が血液にのって爪まで運ばれ、皮膚や爪の内側から効果を発揮します。3〜6カ月程度内服することが多い。

塗り薬
爪の表面に塗ることで、有効成分が白癬菌のいる爪の中や爪に接する皮膚に浸透。長期間、塗り続けることが必要。

 

<教えてくれた人>

埼玉医科大学 医学部 皮膚科 教授
常深祐一郎(つねみ・ゆういちろう)先生

東京大学医学部医学科卒業、医学博士。同大学附属病院皮膚科、東京女子医科大学皮膚科准教授を経て2019年より現職。専門は皮膚真菌症、アトピー性皮膚炎など。

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