足の血管が浮き出る、ボコボコしている、むくみがひどい...。それらの症状は「下肢静脈瘤」が原因かもしれません。放置しておくと重症化する場合もある「下肢静脈瘤」ですが、軽症のうちはセルフケアで何とかなります！ そこで今回は"血管の名医"である広川雅之先生の著書『血管の名医が教える 下肢静脈瘤の治し方』をご紹介。自分の症状はセルフケアで治るの？ 放っておくとどうなるの？ 別の病気の可能性は？ 「下肢静脈瘤」に関する疑問を名医が徹底解説します。
※本記事は広川雅之著の書籍『血管の名医が教える 下肢静脈瘤の治し方』から一部抜粋・編集しました。
【前回】「下肢静脈瘤」を改善する「ゴキブリ体操」。「簡単バージョン」と「ハードバージョン」も紹介！
座ったままできる足の体操は仕事の合間にできる
次は、イスに座ったまま行う体操です。
イスは背もたれのあるものを用意してください。
ソファーでもダイニングチェアでもよいのですが、座面が低すぎるものは避けましょう。
まずは、足首を前後に動かす「足バタバタ体操」。
足を動かすと同時に深呼吸をしましょう。
深く息を吸って長く吐くことで、血液が心臓に戻りやすくなります。
足バタバタ体操の他に、簡単にできる足首回しと、少し足の力が必要な逆自転車こぎを紹介しています。
足首は意識的に動かさないと硬くなり、足全体の血行不良につながることも。
足首回しは血行をよくし、冷えの解消にもなります。
逆自転車こぎ体操は、太ももの筋力の強化も期待できます。
太ももの筋肉にも血液を足から心臓に戻す働きがありますから、ぜひチャレンジしてください。
足バタバタ体操
座ったまま伸びをして、足を動かして血流を促します。前かがみになったり、ひざを大きく曲げたりするのはNG。
（1）イスに浅く腰掛けて、背もたれに背中をつけます。足は肩幅の広さに開き、前に軽く投げ出します。
（2）かかとを床につけたまま、つま先をゆっくり手前に引きます。このとき両手を上げて、上半身を軽く反らしながら深呼吸しましょう。
（3）つま先をゆっくり戻し、また手前に引く動作を10回、１日３セット行います。片方ずつでも両足同時でもかまいません。
足首回し
基本の足バタバタ体操の応用です。バタバタ体操の後に足首回しも行うと、さらに効果がアップします。
（1）イスに浅く腰掛けて、背もたれに背中をつけます。足は肩幅の広さに開き、両手は座面の脇を軽く握ります。
（2）つま先で円を描くように、外回り、内回りとグルグル回します。
（3）それぞれ５回ずつ１日３セット行います。片方ずつでも両足同時でもかまいません。
逆自転車こぎ
足全体を使った体操です。足バタバタ体操や足首回しを一緒に行うと、より効果があります。「１、２！１、２！」と声に出すとやりやすいでしょう。
（1）イスに浅く腰掛けて、背もたれに背中をつけます。足は肩幅の広さに開き、両手は座面の脇を軽く握ります。
（2）足を持ち上げて、自転車のペダルをこぐのと逆向きに回します。左右の足を交互に１０回転ずつ３セット繰り返します。
