40代から衰え始める骨を強くし、若々しさを保つポイントは「骨代謝」です。「骨たたき体操」で刺激を与え、丈夫な骨を作り出しましょう。今回は、光伸メディカルクリニック院長の中村光伸(なかむら・こうしん)先生に、「骨が若返る骨たたき体操」を教えてもらいました。
【前回】負荷を与えると強くなる!「骨を丈夫にする」しくみと若返りホルモン「オステオカルシン」
座ったままできる
「ひざコツコツ」骨たたき
少なくとも1日1分間・100回は行いましょう
いすに腰かけ、背もたれに触れないように背筋を伸ばし、ひざは90度に曲げて座ります。
そのままの状態でひざの上のあたりをこぶしで交互にたたきます。
強くたたき過ぎないように注意しましょう。
(1)こぶしを軽く握り、胸の高さにします。
(2)右のこぶしで右ひざの上を、左のこぶしで左ひざの上を交互にリズムよくたたきます。たたきやすいスピードでOKです。小指側から垂直に自然に落とすようにすると、刺激が強くなって効果的。
(3)たたいた振動が足裏まで抜けていくようにするのがポイント。
気付いたときに何回でも行うのがおすすめです!
2カ月続けると「オステオカルシン」が20%も増加
※骨たたき前を100%として増減を測定。
中村先生は、30代後半、40代前半、50代前半の女性に2カ月間「骨たたき」を実施してもらい、オステオカルシンの数値を調べました。すると、2カ月後には全員が20%近く増加する結果となりました。
「ひざコツコツ」骨たたきの注意ポイント
ひざを90度以内に曲げない
ひざを曲げ過ぎるとかかとが浮き、こぶしを下ろしても力が入らず、刺激の伝導が小さくなります。また、かかとが上がると猫背になりやすくなります。
ひざを90度以上に開かない
ひざを開いた状態で骨たたきをすると、足裏まで振動が伝わりません。また、ひざが遠くなるので背中が前屈みになり、たたくときにひじも伸びた状態になり、たたきにくくなります。
太もものあたりをたたかない
太もものあたりの骨は厚い筋肉に覆われているため、骨への刺激が伝わりづらく、効果が小さくなります。
猫背で座らない
背中が丸まると、こぶしを高い位置から落とせなくなり、刺激が弱まります。
骨の強化と肩こり解消の一石二鳥!
「肩コツコツ」骨たたき
鎖骨の外側にある出っ張っている骨(肩峰)のあたりを、こぶしで軽くたたきます。
これも左右合わせて1日1分間・100回を目安にし、気付いたときに何回でも行いましょう。
取材・文/岡田知子(BLOOM) イラスト/秋葉あきこ