地中海料理とは、ヨーロッパや北アフリカなど地中海に面した諸国の海産物や野菜を豊富に使った料理のこと。バランスの良い健康食として「地中海式ダイエット」が一大ブームとなるなど、世界中から注目を集めています。
そんな地中海料理を、家庭で簡単に作れるよう分かりやすく紹介しているのが『沢尻リラさんの家庭でつくる地中海料理』です。
著者の沢尻リラさんは、女優・沢尻エリカさんの母であり、かつて東京・西荻窪にあった地中海料理の名店「リラズ・テーブル」でオーナーシェフを務めていた経歴の持ち主。アルジェリアから20代で日本に嫁いでから、生まれ故郷の味を日本で作りやすいように工夫してきたといいます。「料理に関してはいくつになっても母を越えられそうにありません」とエリカさんもその味を絶賛しています。
沢尻リラさん(右)と娘の沢尻エリカさん
「身体によし」「味よし」「見た目よし」のレシピが満載
「私の国の代表料理であり、我が家で"ママの味"といえばクスクス。」とリラさん。クスクスとは、小麦粉からできた粟粒状の粉食で、世界最小のパスタといわれています。アメリカでダイエット食としてブームになったことから、最近では日本でも輸入食材店などで見かけるようになりました。リラさんは「毎日クスクスを食べて半年で10キロもやせました」というから驚きです!
他にも、地中海料理の定番・パエリアやブイヤベースはもちろん、エリカさんの好物「チーズハンバーグ トマトソース」、レストランの裏メニュー「ハーブスパゲティ」など、知るとちょっと得した気分になれるレシピが満載。また、「高価なサフランは使わずにターメリックで」「リカール(フランス原産の食前酒)のかわりに八角で風味を出す」など、身近な材料で本場の味さながらにおいしくできるコツも紹介されています。
リラさんのレシピは、野菜をたっぷりと使い、ハーブやスパイスを上手に効かせているのが特徴です。野菜には健康維持に欠かせないビタミン類やミネラル、食物繊維が含まれていますし、ハーブやスパイスには抗酸化作用があるとされていて、どれも積極的に摂取したいものばかり。「そろそろ生活習慣病が気になる」「運動をしても昔よりもやせにくくなった」という人は、一度食事を見直してみては? 見た目も色鮮やかで美しい地中海料理なら、普段の食卓もワングレードアップします。
大切な人とおいしい料理を囲む時間が「幸せ」を運んでくる
地中海の人々は、家族や友人と美味しい料理を囲み、楽しく会話する時間をとても大切にしているといいます。
家族や恋人、友達とごはんを食べる。ささやかなことですが、幸せになる術とはそういうところに隠れているのではないでしょうか。
そんな日々に忙殺されがちな時こそ、週に一度でも「食べることを楽しむ」、そういうささやかな幸せを感じられる時間を持つことが大事なのだとリラさんはいいます。
クリスマス、年末年始と、イベントが多くなるこれからの時期。大切な人たちとヘルシーでおいしい地中海料理を囲んで、いつもより少しだけゆったりとした時間を過ごす――そんな幸せを感じてみてはいかがですか?
文/寺田きなこ
(沢尻リラ/ KADOKAWA)
女優・沢尻エリカの母リラさんが体にやさしくて驚くほどおいしい、地中海料理のレシピを紹介。家族に愛される母の味から、幻のレストラン「リラズ・テーブル」の人気メニューまで、全52品を初公開します。