「どんな塩を摂るかが大切」漢方などを取り入れた治療に定評がある名医が実践する「血圧を下げる方法」

命に関わるさまざまな病気を引き起こす高血圧。国内に4300万人はいると推計される一方、対策が続かなかったり放置したりしている人は3100万人。そこで10人の名医が本気ですすめる、最新の高血圧を治す方法をご紹介。今回は、桑島内科医院 副院長の桑島靖子(くわじま・やすこ)先生が実践している「血圧を下げる方法」を教えてもらいました。

【前回】海藻やナッツなどで「塩分排出」と「血管強化」! 老年疫学の権威が実践している「血圧を下げる方法」

漢方などを取り入れた治療で不調に寄り添う

桑島靖子先生

「塩は、量よりもどんな塩を摂るかが大切」

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[食事]
塩は天然塩のみ使用。ミネラルも摂れます

安価な塩ざけや干物、漬物、だしの素、だし入りみそなど、精製塩で加工された食品は摂りません。代わりに使うのが、海水から作られた天然塩。カリウム、マグネシウム、カルシウムなどが含まれ、ほんのり甘味が感じられます。カリウムとマグネシウムは血圧を下げる効果があり、特に後者は体の生体反応の多くに関係するミネラル。血管の緊張を緩める働きもあります。朝と昼には必ず野菜と卵入りのみそ汁を飲んで、これらのミネラルを補っています。

自宅では調理に油を使いません。炒めたり、揚げたりして酸化した油を摂ると体に炎症を起こします。血管に炎症が起きるのが、動脈硬化。決して油抜きではなく、肉や卵など素材の油で調理したり、ときどきは酸化しにくいバターやMCTオイルを使っています。

毎日、はちみつを摂るのも習慣の一つ。お湯や紅茶、ハーブティーに入れて飲んだり、果物にかけたり、1日5~6回で計大さじ5~6杯程度。傷んだ血管を回復するエネルギーになってくれます。

[運動]
肌からもマグネシウムを吸収しています

週1~2回、60分の加圧トレーニングをしています。また、エプソムソルト(硫酸マグネシウム)を入れたお風呂で、肌からマグネシウムを吸収。体の緊張が緩み、鎮痛効果もあり、温まります。

[予防のポイント]
全ての塩を絶つと体に支障をきたします

高血圧の多くは、動脈硬化により血管が硬くなったために、全身に血液を供給するときに圧が必要となり、結果として血圧が高くなるというものです。血管を広げるには、マグネシウムが不可欠。不足すると血圧が下がりにくくなります。マグネシウムは天然塩に多く含まれています。精製塩、天然塩問わず全ての塩を減らすとミネラル、特にマグネシウム不足になるので、適度な天然塩は必要です。

そして、交感神経の過緊張を減らしましょう。睡眠は十分に、休息する時間を作る、間食も含め食間を3時間以上空けないなどが有効。

《私も実践しています》

"一石三鳥"の生甘酒をときどきおやつに

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降圧効果があるといわれる生甘酒(食べる甘酒)を、おやつに食べることもあります。酒粕ではなく、米こうじを使い、発酵を止める「火入れ」をしないもので、炊飯器などで自宅でも簡単に作れます。腸内環境の改善効果、血糖値の急上昇を防ぐ効果もあり、1日大さじ4杯前後を摂るのがおすすめです。

取材・文/岡田知子(BLOOM) イラスト/鈴木衣津子

 

<教えてくれた人>

桑島内科医院 副院長
桑島靖子(くわじま・やすこ)先生
日本内科学会総合内科専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本抗加齢医学会専門医。大阪医科大学卒業。漢方、栄養療法、点滴療法を取り入れた複合的アプローチでの治療・予防に定評がある。著書も多数。

この記事は『毎日が発見』2022年2月号に掲載の情報です。
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