南雲吉則先生の「乳がん予防」(1)乳がんの罹患率、死亡率は30年前の3倍!

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「早期診断」「最新治療」がいくら普及しても、乳がんの罹患率と死亡率は一向に下がることなく増え続けています。 「その理由は欧米化した食生活だといわれています。ならば食生活やライフスタイルを見直すことによって、がんの罹患率も死亡率もこれから減らしていきましょう」という乳腺専門医の南雲吉則先生からのメッセージです。


「がん」、と言葉にするだけでも怖くて勇気を必要とした時代から、「昨年、切除しました」「私もがんです」と告げられなければ、とても病とは分からない人が多くなり、すっかり「がん」という言葉にも慣れ、がんの種類によっては、「死なない」「怖くない」などと思うようになりました。それもそのはず、現代は2人に1人ががんになる時代です。

しかし、その患者さんの3人に1人が、がんのために亡くなっていることにも慣れきっていないでしょうか。日本人の死亡原因の1位は1981年からずっとがんです(東京都福祉保健局)。そして、その背景には、2050万人(厚生労働省)と言われる糖尿病患者とその予備軍。こちらも減っていません。よく、その理由の一つに検診の普及が患者数を増やした、と言われますが、一方で早期による治療で命が救われた方もたくさんいらっしゃいます。

検診、早期発見、早期治療......、それでもがんが減らないのはなぜでしょうか。その答えを「暮らし方、生き方、特に食生活を変えなければ、このままではがんはなくならない」と警鐘を鳴らすのは、乳腺専門医の南雲吉則先生です。ごぼう茶など「ナグモ式健康法」でも有名ですね。

「私のここ十数年の、乳がんの年間手術件数は、同時再建も含めて、約600例。手術の腕を磨き、手術によって患者さんの命を救うことはもちろん、病から解放されることを信じ、そのことを誇りにも思ってきました。しかし、日本の乳がんの統計を見れば、30年前と比べると罹患率だけでなく死亡率も3倍になっています。しかも、若い人だけでなく、本来はかからないはずの閉経後の女性まで軒並み増えています。これはどういうことか!? 

私はこれから30年をかけて、その数字を3分の1に戻す行動をとることに決めました。これは医師だけの問題ではありません。一人ひとりが意識的に生活を変えなければ実現しません。がんもまた、時代とともに変化した生活習慣が元凶だからです」。南雲先生のお話を4回の連載でお届けします。 (編集部)

  

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<教えてくれた人>
南雲吉則(なぐも・よしのり)先生
1955年東京都生まれ。乳腺専門医、医学博士。東京慈恵会医科大学を卒業後、東京女子医科大学形成外科、癌研究会附属病院外科、東京慈恵会医科大学第一外科乳腺外来医長を経て、'90年に乳房専門のナグモクリニックを開業して総院長に。「バストの美容、健康、機能」をトータルケアする医療を実践している。著書に『大還暦〜60歳から本気で若返る100の方法』など。
 
この記事は『毎日が発見』2015年12月号に掲載の情報です。

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