【7大長生き食材・トマト】加熱調理で吸収率アップ!/長生き朝ごはん(1)

老化や生活習慣病など、年齢を重ねるにつれのしかかってくる体のこと。そうした不調の予防に「朝ごはんが大切」というのが、医師の今津嘉宏さんと栄養士の今津美幸さん夫妻です。今回は、そんな今津夫妻の共著書『長生き朝ごはん 病気知らずの名医が食べている』(ワニブックス)から、「7つの長生き食材」の一部と食べ方のポイント、さらに10分で作れる「1週間の長生き朝ごはんレシピ」を連載形式でお届けします。

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長生きしたいならこれを食べるべき7大長生き食材

赤い色素成分のリコピンが病を招く活性酸素を消去する「トマト」

17世紀に日本へ伝わってきたトマトは、江戸時代のベストセラー作家である貝原益軒の『大和本草』にも健康食材として登場します。

トマトの赤色はリコピンという色素です。

リコピンは体の中で作ることができないので、食品からとるしかありません。

トマトをはじめとして夏野菜は色が濃いのが特徴ですが、これは紫外線から種子を守るため。

植物が自分の体を守るために作る成分・カロテノイド類(フィトケミカルの一種)の中で最も抗酸化作用が強いのがリコピンで、ビタミンEの100倍以上の抗酸化作用があるといわれています。

リコピンは、遺伝子を傷つけ、老化やがんの原因となる活性酸素を消してくれます。

また、トマトのうま味成分のひとつグルタミン酸は、精神的ストレスを緩和し、睡眠の質を良くするγアミノ酪酸(GABA)という物質を作ります。

グルタミン酸は、種の周りのゼリー状の部分に多く含まれ、熟すほど増えます。

トマトのリコピンは、加熱調理で吸収率アップ

特にリコピンは油に溶けやすい性質があるため、油を使った料理におすすめです。

油と一緒にトマトをとると、リコピンの吸収率が2倍以上になります。

リコピンは熱にも強く、たまねぎやにんにくなどのジアリルジスルフィド(鼻にツンとくる成分)を含む食材と一緒に調理することでも吸収率が上がります。

ただし、食物繊維と一緒にとると吸収率が下がってしまいますので注意が必要です。

また、トマト缶やトマトジュース、ケチャップなどの加工食品も、生のトマトより効率良くリコピンをとることができます。

主な有効成分(100g当たり)・効能

カロリー...16kcal
ビタミンC...15mg
リコピン...9.27mg
GABA...30~60mg

・骨粗鬆症予防
・がん予防
・コレステロール値を下げる
・美肌効果
・血圧を下げる
・抗酸化

※このメソッドは著者独自のものであり、効果・効用には個人差があります。
※心配や不安がある場合は、専門家や専門医にご相談のうえお試しください。

撮影/山上 忠

【まとめ読み】『長生き朝ごはん』記事リスト

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医師と栄養士の夫妻が実践する長生き朝ごはんのレシピが盛りだくさん! その他の「7つの長生き食材」や「10分でできる朝ごはん」「作りおきおかず」は必見です

 

今津嘉宏(いまづ・よしひと)
芝大門いまづクリニック院長。藤田保健衛生大学医学部卒。日本外科学会認定医專門医、日本胸部外科認定医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医ほか多数。テレビ朝日「林修の今でしょ! 講座」、テレビ東京「ソレダメ!」などメディア出演も多数あり。

 

今津美幸(いまづ・みゆき)
栄養士、フードスペシャリスト。45歳を過ぎてから戸板女子短期大学食物栄養科で栄養学を学び、栄養士となる。2児の弁当を18年間にわたり日々作った経験と、医療現場で実際にがん、生活習慣病(糖尿病、高血圧症、脂質代謝異常など)の栄養指導を行った実績から、栄養学を衣食住の視点から総合的にアドバイスする栄養指導は多くの人から支持されている。

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『長生き朝ごはん 病気知らずの名医が食べている』

(今津嘉宏・今津美幸/ワニブックス)

老化防止には「トマト」、白内障予防には「ブロッコリー」など、健康長寿に欠かせない7大食材をうまく取り入れられる朝ごはんレシピがずらり。食材の効能や調理法なども丁寧に紹介されていて、医師と栄養士が考案し、自ら実践する朝ごはんの長生き効果には期待したくなります!

※この記事は『長生き朝ごはん 病気知らずの名医が食べている』(今津嘉宏・今津美幸/ワニブックス)からの抜粋です。
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