年を重ねるほどに増えていく体の「痛み」と「悩み」。寄る年波と思いきや、実は「ろっ骨のゆがみ」が原因となっているかもしれません。近ごろは、外出自粛による座り姿勢の増加や、体に合わない机と椅子での自宅テレワークによって、胸のねじれがよりひどくなる人も増えつつあるとか。そこで、1万5000人以上の体をリハビリで変えてきた理学療法士・田舎中真由美さんの著書『胸ひらきで調子のいい自分がずっと続く』(主婦の友インフォス)から、体の調子を悪くする原因と、つぶれてゆがんだ「ろっ骨」を伸ばしてリセットできる著者考案の「胸ひらき」ポーズの一部を抜粋してお届けします。
体のゆがみの原因のほとんどは日常生活に潜んでます
体がゆがむ原因には、姿勢だけでなく、動作のクセや習慣が深く関わっています。
ゆがみを直そうとして、例えばいつも組んでいるのと逆の脚を組む、荷物を左右バランスよく持つなど、ふだんと違う動作を意識しても、そもそも体がゆがんでいるため苦しいばかりで習慣化できません。
また、クセや習慣の改善は仕事や生活様式から変えないと難しい場合も多く、結局、なすすべもなく、ゆがみは進行してしまいます。
ゆがみを直す近道は、気づいたらその都度、リセットすることです。
そのほうが、体にも無理がなく、結果、ゆがみの緩和や体のクセをとることにもつながります。
【脚を組む】
同じ側の脚を組むことで、いつも同じ方向に筋肉が引っ張られて体がねじれを起こしてしまいます。
【カバンを片方にかける】
重い荷物はついつい、持ちやすいほうの肩にかけてしまいがち。筋肉の使い方の左右差が日々広がり、ゆがんだ体に。
【寝るときの姿勢】
人は寝返りをうつことで体を整えます。寝具が合わず寝返りがうてない、体が深く沈みこむなどもゆがみの原因に。
【パッド付きキャミソールの使用】
ブラジャーと異なりサイドベルトがないため胴体全体で胸を支えられません。結果、胸の重みで前かがみの姿勢に。
【重力によって押しつぶされる】
人は重力に逆らって二足歩行の姿勢を維持しています。日常生活を送るだけで、重力の影響を受け、体は押しつぶされます。
【筋力の低下】
背もたれに寄りかかる、あまり歩かない、階段を使わないなど日常的に体を使わなくなると、筋力が低下し、姿勢が崩れる原因に。
あなたの体は大丈夫?
10秒でわかる体のゆがみ診断
イスに浅く座り、両腕を胸の前でクロス。両手は肩の横あたりにつけます。おへそは正面を向けたまま、息を吐きながらウエストから上体を右側にできるだけひねります。
続いて同様に、おへそは正面を向けたまま、息を吐きながらウエストから上体を左側にできるだけひねります。顔は無理に後ろにひねらないよう注意してください。
いかがでしたか?
向きやすい、向きにくい方向がありましたか?
ひねりの深さに左右差があったら、体がゆがんでいるサインです。
- 右側に向きやすい人......右側がゆがんでいる可能性大。
- 左側に向きやすい人......左側がゆがんでいる可能性大。
- 左右とも同じ程度の人......現在はゆがみが少ないです。
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