すぐに疲れてしまう、おなかにガスがたまる、生理前に太りやすい...病院では原因が特定されづらい「なんとなくの不調」に悩まされていませんか? そこで、年間2000人以上の悩みに応えてきた漢方カウンセラー・大久保愛さんの著書『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)より、「漢方×栄養学×腸活」の考え方をもとにした「食薬」のエッセンスをご紹介。ぜひ、自分の「体の状態」に合わせて食事を選び、体調を整えてみてください。
眠気を誘うポタージュと音楽を楽しむ
休日に寝だめをする人は多いでしょう。
しかし本来、起床時間は固定したほうがよいものです。
目が覚めてから約15時間経過すると、睡眠に必要なメラトニンの分泌が高まり、眠気を感じるからです。
このメラトニンの材料がトリプトファンです。
また、朝起きるのがつらい人は、副腎が疲労していると考えられます。
すると、覚醒に必要なコルチゾールというホルモンの分泌量が少なくなることがあります。
これを、漢方では「腎陰虚」といいます。
「腎」を元気にするには、生活面でリズムを整えるだけでなく、仕事時や睡眠前などシチュエーションによって音楽をかえることも効果的です。
そして、マグネシウムや亜鉛、ビタミンDなどの栄養を補給して、「腎陰虚」を解消する食材をとることをお勧めします。
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とりたい食材
●カシューナッツ
栄養豊富なナッツ類の中でもカシューナッツは、睡眠に必要なトリプトファンや亜鉛、マグネシウム、鉄、ビタミンB1が非常に多く含まれています。
トリプトファンは、心の安定につながる脳内物質のセロトニンや、睡眠に必要なホルモンであるメラトニンの原料となります。
●マッシュルーム
ビタミンDや食物繊維、ビタミンB群、カリウムなどが含まれています。
水洗いすると風味を損なうので、布などで汚れをふきとる程度にしましょう。
カサの裏が黒いのは成熟している状態です。
カビなどではないので、安心して食べてください。
また、カットしたときにレモン汁や酢をかけると、変色を防ぐことができます。
お勧めレシピ
カシューナッツとマッシュルームのポタージュ
マッシュルームやタマネギを軽く炒め、カシューナッツを入れて煮込み、ブレンダーかミキサーで滑らかにして、塩で味をつけたら出来上がり。
ミルクや生クリームを使わなくてもクリーミーになります。
◎生のカシューナッツを選ぶのがベスト。加工されている場合は、塩や油が添加されていない素焼きのものがお勧めです。
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とにかくわかりやすい!「漢方×栄養学×腸活」をかけ合わせて、日々の食事を中心に、心と体を整えて不調を解消する55のメソッドが収録されています