50歳を超えると特に気になる「将来の認知症」。年齢とともに認知症になるリスクは上がり、65歳以上では7人に1人が発症するというデータがあります。そこで、日本認知症予防学会理事長の浦上克哉先生に教えていただいた「認知症を防ぐための12の方法」の1つ、「絵を描いたり、塗り絵をする」効果についてご紹介します。
【認知症を防ぐ方法⑨】絵や塗り絵
認知症を防ぐには、日常生活ではあまり使わない脳の神経細胞を働かせるようにします。
そのためには、五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)を使って自分なりの作品を生み出す意欲的な「創作活動」が適しています。
創作活動の中でも認知症の予防効果が高いのが、絵を描いたり塗り絵をすることです。
「五感を働かせながら頭と手を使って試行錯誤するので、脳が広範囲に刺激されます。私が所属する日本認知症予防学会では、『絵を描くこと』を科学的根拠のある予防法に認定しています」と浦上先生。
認知症の予防として絵を描くときは、下のようなコツがあります。
絵画サークルで講師から助言を受けたり、上達して展覧会に出品すれば、人と関わる機会が生まれて達成感も得られます。
《絵を描くときのコツ》
・描く対象に触ったり匂いをかぐ。
・上手に描こうとしない。
・過程を楽しむ。
・絵画サークルなどに参加する。
取材・文/松澤ゆかり 撮影/木下大造 イラスト/落合 恵