すぐに疲れてしまう、おなかにガスがたまる、生理前に太りやすい...病院では原因が特定されづらい「なんとなくの不調」に悩まされていませんか? そこで、年間2000人以上の悩みに応えてきた漢方カウンセラー・大久保愛さんの著書『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)より、「漢方×栄養学×腸活」の考え方をもとにした「食薬」のエッセンスをご紹介。ぜひ、自分の「体の状態」に合わせて食事を選び、体調を整えてみてください。
オレンジの酸味が残る甘い香りで「気」を巡らせる
生理前になると胸やおなかが張ってきたり、便秘気味になって下腹が出てきたり......なんだか痛いし、見た目もよくないし、ちょっと気分が下がりますよね。
ただ、普段の体調が万全であれば、生理前のネガティブな変化の影響はあまり受けないものなのです。
生理前後の体調は、ここ最近の自分の"成績表"のようなもの。
生理前の不調を強く感じる人は、常に何かを考えてしまう癖があり、気を緩ませる時間がなかったり、栄養状態が悪かったりすることがあります。
漢方では、「張る」症状に対して「巡らせる」という対処を行うので、「気」の巡りを改善する香りの代表的な食材であるオレンジを使います。
【とりたい食材】
●オレンジ
リモネンを最も多く含む柑橘類です。
リモネンには、「気」の巡りをよくする効果や、消化を助けておなかの張りを和らげる働きが期待できます。
ビタミンCの量はレモンよりも少し劣りますが、レモンにはないβ-カロテンが含まれています。
漢方では、ミカンの皮を干したものを「陳ちん皮ぴ」と呼び、胃腸の働きを整え、ストレスの緩和に使われます。
●イカ
「肝」と「腎」の働きを強化し、「血」を補う食材がイカです。
生でも、焼いても、炒めても、ボイルしてもおいしいのが魅力。
高タンパクで低脂質、低糖質、低カロリーであるだけでなく、ビタミンB群や亜鉛などが豊富です。
肝臓を支えるタウリンも多く含まれています。
【お勧めレシピ】イカのソテー オレンジとバルサミコ酢あえ
イカのソテーに、細かく刻んだオレンジやトマト、セロリなど好きな素材をあえて、バルサミコ酢とオリーブオイルをかけたら出来上がり。
◎ミカンを湯に1分程度漬け、表面を拭き、キレイにしてからトースターやグリルで焼く「焼きミカン」もお勧めです。
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とにかくわかりやすい!「漢方×栄養学×腸活」をかけ合わせて、日々の食事を中心に、心と体を整えて不調を解消する55のメソッドが収録されています