「正しい呼吸」の4ステップ!体のすみずみまで酸素を運ぶ「カラダにいい呼吸法」

「最近、躓きやすくなったなぁ...」なんてショックを受ける前に、躓かないような体を作りませんか?「体操すれば健康は維持できる」と言う医師・中村格子さんの著書『カラダのおくすり体操』(ワニブックス)から、できない動作ができるようになる「機能的なカラダ」をつくるエクササイズを一部抜粋してお届けします。

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体操の前に、まずは呼吸から始めましょう

機能的なカラダをつくる体操の前に、行っていただきたいのが正しい呼吸です。

呼吸がなぜそれほど重要なのかというと、体のあらゆる機能すべての要だからです。

でも、体をしっかりと機能させる正しい呼吸ができている人はあまりいません。

人間の体幹(胴体部分)は、胸郭と腹腔が横隔膜で仕切られた2階建て構造になっています。

胸郭には肺と心臓が、腹腔には腸や腎臓や膀胱や子宮などさまざまな臓器が入っていて、1階の床部分には骨盤底筋があり、内臓を下から支えています。

これらの臓器がきちんと働くには、この体幹の2階建て構造を正しく保つことが大事で、それに深く関わっているのが呼吸です。

息を吸うとき、横隔膜が下がり肋骨が広がって胸郭の内部が広がり、これによって酸素が隅々まで運ばれます。

吐くときは横隔膜が上がって左右の肋骨が寄って胸郭が縮みます。

これが本来の正しい呼吸です。

この動きと同時に、1階部分の腹腔も動くので、このように呼吸がしっかりできていると、それだけで体幹の筋肉が鍛えられ、体幹が安定し、姿勢も正しくなります。

でも普段から猫背姿勢になっていると胸が下を向き、呼吸が正しくできず浅い呼吸になり、姿勢もさらに悪くなります。

すると体幹の2階建て構造が崩れて、筋力の低下や、臓器の機能低下を招き、心肺機能も落ちます。

これによって機能的なカラダをつくる7つの力(疲れずに立てる力、歩ける力、上下にラクに動ける力、腕を上げられる力、骨折しない力、転ばない力、痛まずに座れる力)すべての衰えにつながるのです。

ですから呼吸はすべての要。

まずは、次の呼吸法から始めましょう。

肋骨が左右と前、後ろの全方向に広がる呼吸が理想的です。


●基本の呼吸

①肺に呼吸を入れる

足を肩幅程度に開いて立ち、両手を肋骨に当て、鼻から息を吸って、肺にたくさん空気を入れます。

このとき肋骨が横に広がるのを感じましょう。

次に、ゆっくりと口から息を吐きます。

このとき、肋骨が中央によってしぼむのを感じましょう。

1回でOK。

②前に呼吸を入れる

両腕を広げて胸を張り、ゆっくりと鼻から息を吸います。

胸に空気がたっぷり入り、肋骨が前に広がるのを感じましょう。

次に、ゆっくりと口から息を吐きながら腕を前に閉じます。

これを1回。

③後ろに呼吸を入れる

体の前で手を組んで腕を前に出し、背中を丸めておへそを見るようにし、ゆっくりと鼻から息を吸います。

背中に空気がたっぷり入り、肋骨が後ろに広がるのを感じましょう。

次に、ゆっくりと口から息を吐きながら、腕を胸の前に引き寄せて体を起こします。

これを1回。

④全身に呼吸を入れる

最後に、鼻から息を吸いながら両腕をまっすぎに上げます。

お腹を伸ばし、肋骨が360度全方向に広がるように空気をたっぷり入れましょう。

次に、ゆっくりと口から息を吐きながら腕を横に下ろし、肋骨がしぼむのを感じましょう。

これを1回。


基本の呼吸、覚えられましたか?

この呼吸を毎日の習慣にしてください。

続けるうちに、普段の呼吸も深くなって、体調が整います。

【最初から読む】スポーツドクターが教える「機能的なカラダ」とは?

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131-H1-okusuritaiso.jpg健康維持のためにオススメの10の体操が解説されています。自分の体の弱点が分かるチェックシートも

 

中村格子(なかむら・かくこ)
整形外科医。医学博士。スポーツドクター。Dr.KAKUKOスポーツクリニック院長。日本オリンピック委員会(JOC)医・科学・情報専門委員会医学サポートスタッフ。日本体操協会専任メディカルスタッフ(新体操)。『大人のラジオ体操』(講談社)など、著書が多数あり、著者累計は110万部以上。

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『カラダのおくすり体操』

(中村格子/ワニブックス)

ビンのフタが開けられない、和式トイレが使えない…加齢とともに筋肉は衰えて、できないことが増えていきます。そんな「できない」が「できる」ようになる一冊。弱った力をチェックして、自分にあった体操で、いつまでも健康で元気に過ごせる体を手に入れましょう。

※この記事は『カラダのおくすり体操-弱った力別 運動強度別に医師が処方! ぐんぐん動ける!-』(中村格子/ワニブックス)からの抜粋です。
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