免疫力アップや感染症予防に!抗酸化食材の代表「かぼちゃ」のすごいチカラ

頭痛や腹痛などのちょっとした体の不調。病院に行くほどでもないものの、どうにかしたいですよね?こうした不調は、「自分の体に合った食べものを摂ればだんだんと改善される」と漢方薬剤師の杉山卓也さんは言います。そこで、東洋医学に精通する杉山さんの著書『不調が消える食べもの事典』(あさ出版)から、食べもので健康をキープする「食養生」の始め方と「旬食材の効能」の一部をお届けします。

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かぼちゃ

●この不調に効く!

便秘・免疫力の低下・感染症(予防)・がん(予防)・糖尿病・高血糖値・胃腸機能の低下・疲労・冷え性

●効能・効果

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が豊富で、便通の改善に効果的です。

βカロテンによる抗酸化作用で、免疫力の向上、感染症やがんの予防に効果があります。

ビタミンCやビタミンEも豊富で、まさに抗酸化食材と言えます。

インシュリンの分泌を高めるコバルトという成分も含んでおり、糖尿病の改善にも効果があります。

「気」を補うことで胃腸機能を改善するので、疲れている方や胃腸が弱い方におすすめです。

●養生法

温性なので、冷房で体が冷え切ることによって生じる倦怠感や体の冷えを改善するために、毎日食べると良いでしょう。

●豆知識

抗酸化作用をもつβカロテンは皮に多く含まれるため、煮物などにして皮ごと食べるのがおすすめです。

一般に色の濃いものほど栄養価が高いと言われています。

●相性のいい食材

さつまいも・米:補気作用をもつ食材と合わせると、「気」を補う作用がアップし、胃腸機能を改善する効果が高まります。

●属性

温性・甘味・夏

●作用

滋養作用・弛緩作用・抗酸化作用・補気作用

●このタイプにおすすめ!

脾虚タイプ


おすすめレシピ「かぼちゃと鶏肉のあんかけ」

かぼちゃと鶏肉は、どちらも体を温める食材です。

胃腸にも優しいので、体が冷えているときなどにご飯にかけて食べると元気が出ます。

疲れているときには、少しだけ味付けを濃くしても良いでしょう。

材料/3~4人分

・カボチャ 200g

・塩・酒 少々

・サラダ油 大さじ1

・ショウガ・ニンニク 少量

・煮汁(だし汁1カップ、酒・みりん各大さじ1、しょう油小さじ1)

・葛粉または片栗粉 小さじ2(同じ分量の水で溶かしておく)

作り方

①カボチャはタネとワタを抜き、2~3センチほどの厚さのくし形にカットする

②塩と酒を①に振って、やわらかく蒸す(レンジで蒸してもOK)

③鍋でショウガとニンニクを先に炒め、再び火にかけてから鳥ひき肉を加えて水分が飛ぶまでよく炒める

④煮汁を加え、弱火でじっくり煮てから水溶き葛粉(または片栗粉)を入れてとろみをつけると完成

【最初から読む】漢方のスペシャリストが教える「食養生の始め方」

【まとめ読み】「不調が消える食べもの事典」記事リスト

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杉山卓也(すぎやま・たくや)

漢方薬剤師、漢方アドバイザー、神奈川中医薬研究会会長、星薬科大学非常勤講師。神奈川県にある「漢方のスギヤマ薬局」にて予約制の健康相談を受けるかたわら、中医学講師として全国でセミナーを開催。漢方薬局経営者向けのコンサルタント会社やオンラインサロン主宰、SNSでの情報発信など漢方・中医学業界のパイオニアとして活躍中。

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『不調が消える食べもの事典』

(杉山卓也/あさ出版)

むくみには「キウイフルーツ」、熱中症には「梅干し」がいい!スーパーやコンビニなど、どこでも買えるもので、不調知らずのカラダになれる食材の大事典。体と心をいたわるセルフケアがすぐできます。明日からの献立の参考に。

※この記事は『不調が消える食べもの事典』(杉山卓也/あさ出版)からの抜粋です。
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