糖質制限をしても痩せられない、同年代の他の人に比べてシミやシワが多い...もしかしたら、自分の「遺伝子」に合ったやり方をしていないからかもしれません。そこで、これまで約3000人の遺伝子カウンセリングをしてきた植前和之さんの著書『自分の遺伝子がわかる本』(アスコム)より、簡単なチェックでわかる自分の遺伝子に合うダイエットや健康法についてご紹介します。
最近の野菜は食べ過ぎると太るから要注意
糖質制限超OK遺伝子とOK遺伝子の人には、健康やダイエットのために糖質制限は有効です。
ただし、極端な糖質制限はNG遺伝子の人と同じように体を壊すことになります。
超OK遺伝子やOK遺伝子の人が糖質制限に加えて気をつけてほしいのが、食材選び。
糖質制限の対象となるのは、砂糖やはちみつ、それから白米やパン、うどん、じゃがいも、そして果物、甘いお菓子などでしょうが、対象外となりそうな野菜にも注意が必要です。
あなたは、甘くて食べやすい野菜が増えていると気づいていますか。
ニンジンもたまねぎも、昔よりはるかに食べやすくなっています。
これは、野菜に含まれる糖質が品種改良によって増えているからです。
野菜だからと安心して食べ過ぎると、ごはんを減らしても糖質制限効果がなくなってしまいます。
炭水化物の糖質化も進んでいます。
じゃがいもやさつまいもなどの穀物類も、甘くておいしくなりました。
炭水化物は糖質と食物繊維で構成されていますが、最近ではほとんど糖質になってきています。
糖質を食物繊維と一緒に摂るのと、糖質だけを摂るのでは、体に与える影響は大きく違います。
体の中に摂り込まれた糖質は、糖(ブドウ糖)に分解されて血液中に運ばれます。
そうすると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されて、脳や肝臓、筋肉などの各組織のエネルギー源として吸収されます。
問題は、血液中に運び込まれる糖の量とスピード。
短時間に大量の糖が運び込まれると、一気に血糖値が上がります。
これを「血糖値スパイク」といいます。
血糖値スパイクが起きると、まず、トゲトゲの形をしている糖が血管を傷つけることになります。
次に、インスリンが大量に分泌されるため、あとから使う予定だった糖まで、どんどん脂肪として蓄積します。
それでも余ってしまう糖は、糖化現象を引き起こします。
実は、糖化は、食後約1時間以内の現象で、糖が余っていなければ起きません。
炭水化物でいうと、糖質の分解スピードをゆるやかにしてくるのが食物繊維。
だから、炭水化物の糖質化は危険なのです。
白米より玄米が体に良いといわれるのは、食物繊維が多いからでもあります。
あらゆる食材に含まれる糖質の糖への分解スピードを数値化したのが、「GI値(グリセミック指数)」。
数値の低い食品ほど、血糖値スパイクを起こさない食材といわれています。
健康やダイエットのために糖質制限を行うときは、単に糖類や炭水化物を減らすだけでなく、GI値にも気を配るようにしましょう。
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6章にわたって「糖質制限遺伝子」や「デブ遺伝子」など、ダイエットや健康にまつわる6つの遺伝子の特性をとにかくわかりやすく解説してくれます!