糖質制限をしても痩せられない、同年代の他の人に比べてシミやシワが多い...もしかしたら、自分の「遺伝子」に合ったやり方をしていないからかもしれません。そこで、これまで約3000人の遺伝子カウンセリングをしてきた植前和之さんの著書『自分の遺伝子がわかる本』(アスコム)より、簡単なチェックでわかる自分の遺伝子に合うダイエットや健康法についてご紹介します。
糖質制限ダイエットをしてはいけない人がいる
いまダイエットといえば、ごはんやパン、麺類などを控える「糖質制限」が広く普及しています。
「夕食はごはん抜き」「外食でも低糖質メニューを選ぶ」という人も多いことでしょう。
ここ数年で、すっかり健康法やダイエット法の主役になった感があります。
しかし、この糖質制限、大きな落とし穴があるのです。
実は、「糖質制限をやってはいけない人」がいるのです。
効果が思うように出ないばかりか、やればやるほど健康を害してしまう恐れすらあります。
自分は糖質制限をやっていいのか、悪いのか。
それがカンタンにわかるのが「糖質制限遺伝子」。
糖質制限遺伝子とは、体の中に摂り込んだ糖質をエネルギーに変える働きを指示する遺伝子です。
私たちの体は、車がガソリンなどの燃料がないと動かないように、エネルギー源となる栄養素を摂り込まなければ生きていくことはできません。
糖質は体にとって主要なエネルギー源のひとつです。
人は遺伝子によって、燃費がいい人もいれば、悪い人もいます。
もしも、あなたが燃費の悪い遺伝子ならば糖質を適度に補給しないと、あっという間にガス欠を起こしてしまいます。
人体のガス欠は、健康に大きな影響を与えるのです。
糖質制限遺伝子の指示はタイプによって異なります。
A 糖質制限NG遺伝子...糖質はバンバン使いなさい
B 糖質制限OK遺伝子...糖質は少しずつ使いなさい
C 糖質制限超OK遺伝子...糖質は節約して使いなさい
使い方が違うので、タイプによって1日に消費する糖質量が違ってきます。
どのくらいの違いがあるかというと、超OK遺伝子を標準(0キロカロリー)とすると、OK遺伝子はプラス40キロカロリー、NG遺伝子はプラス300キロカロリー。
300キロカロリーというと、なんとごはん約2杯分の違いになります。
A:糖質制限NG遺伝子...23%
糖質がたくさん必要な体質なので、糖質制限は危険行為になる
・糖質制限は命の危険につながる恐れ
・少し多めに糖質を摂っても太らない
・ダイエットするなら筋力トレーニング
・ビタミンB群のサプリメントは摂らないほうがいい
・筋肉はつきづらい。目指すなら細マッチョ
B:糖質制限OK遺伝子...52%
糖質を摂り過ぎなければ太らない。太っているなら糖質制限は有効
・糖質制限はしたほうがいい
・少し多めに糖質を摂ると太りやすい
・糖質を摂り過ぎると老化を早める
・ダイエットするなら有酸素運動
・サプリを摂るならビタミンB1
C:糖質制限超OK遺伝子...25%
糖質を摂れば摂るほど身につくので、定期的に糖質制限が必要
・定期的に糖質制限が必要
・少し多めに糖質を摂るとすぐに太る
・糖質を摂り過ぎると老化を早める
・ダイエットするなら有酸素運動
・サプリを摂るならビタミンB1
では、下のセルフチェックで、ぜひあなたがどの遺伝子の持ち主かをチェックしてみてください。
【セルフチェック!】あなたはどんな「糖質制限遺伝子」を持っている?
① ごはんやパンをよく食べるが太っていない
② お腹が空くと汗が出てきたり、手がふるえたりすることがある
③ 筋力トレーニングをしても筋肉がつかないほうだ
④ 同年代と比べると細身のほうだ
⑤ お腹が空いているときにマグロやレバー類を食べて皮膚が赤くなったり、かゆみが出たことがある
※3つ以上当てはまる人はA タイプ、1~2つの人はBタイプ、1つも当てはまらない人はCタイプ
※上記の各遺伝子の割合の数字は、日本人の何%が該当する遺伝子を持っているかを示しています。植前和之さんの日本人約3000人の遺伝子カウンセリングに基づく数値です。
最適な健康法が見つかる『自分の遺伝子がわかる本』記事リストはこちら!
6章にわたって「糖質制限遺伝子」や「デブ遺伝子」など、ダイエットや健康にまつわる6つの遺伝子の特性をとにかくわかりやすく解説してくれます!