冬になると外出が減りがちです。暖房の効いたお家でご飯を食べて、運動しない生活では、体に脂肪がつき糖尿病の原因に。糖尿病を予防・改善するには食事を見直すことが必要です。長年、糖尿病の治療を行っている栗原クリニック東京・日本橋の栗原毅先生に、薬に頼らずに血糖値を下げる食材「トマト」の効果やレシピについて聞きました。
リコピンで血糖値改善する食材『トマト』
「トマトには抗酸化作用のある『リコピン』が含まれています。細胞や血液を老化させる活性酸素を除去し、血糖値を下げる効果があります」と栗原先生。
生のトマトは細胞壁が硬く、かんでも細胞壁の中にある「リコピン」を摂取しにくいです。ミキサーにかけたり、すりつぶしたりすると、細胞壁が壊れて吸収が良くなります。市販のトマトジュースも、生のトマトと同じ効果が期待できます。
「リコピン」は油と一緒に摂ると吸収率が高まるので、オリーブオイルと一緒に取ると良いでしょう。香辛料のシナモンは、血液をサラサラにして、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。
リコピンが活性酸素を除去!オリーブオイル入りトマトジュース
1人分 73kcal/塩分0g おすすめは1日トマト1個分
材料(1人分)
食塩無添加トマトジュース...200㎖
エキストラバージンオリーブオイル...小さじ1
作り方
①コップにトマトジュースを200㎖入れて、ラップをしないで600Wの電子レンジで約15秒温める。
②オリーブオイルを入れて軽くかき混ぜる。
ポイント
朝食のときに飲むとトマトの成分が吸収されやすい。
血糖値を抑える二つの素材!『シナモントマト』
1人分41kcal/塩分0g
材料(2人分)
トマト...2個
シナモンパウダー...大さじ1
黒砂糖...少々
作り方
①トマトはヘタを切り落とし、くし形切りにする。
②シナモンパウダーと黒砂糖をふりかけて混ぜ合わせる。
ポイント
シナモンに体を温める効果があるので寒い時季に最適。
取材・文/松澤ゆかり 調理・スタイリング/渡邊美穂 撮影/菅原史子 栄養計算/スタジオ食