外から入って来た視覚情報を正確に取り込む役割の「目」。目から得られた情報は、視神経を通して脳に伝わり脳で処理されます。しかし、目は加齢とともに見え方の質が少しずつ低下していきます。「緑内障」は10年ほどかけて少しずつ進行することがあります。自分では気が付きにくく、かなり進行してから受診する人も少なくないのです。ときには発見の遅れが治療効果を左右することも。
長年、目の治療を行っている眼科医の平松類先生に、目に良い栄養素とおすすめレシピについてお聞きしました。
毎日の食事に工夫を!目の不調の改善を目指す食材
私たちは毎日の食事で体に必要な栄養素を摂取し、それを血流によって全身に送っています。
目の毛細血管にも栄養素は届けられているのです。
目の症状で「物がかすんで見える」「目が疲れる」などの不調は、目に必要な栄養素をしっかり摂ることで改善できます。
毎日の食事で「目に良い4つの栄養素」を意識して取り入れましょう。
ルテイン
目の黄斑部に存在する成分。紫外線を吸収し、活性酸素を除去する。白内障予防にも有効。
・多く含む食材...にんじん、ほうれん草、とうもろこし、ブロッコリー、卵黄、ゴーヤー
アスタキサンチン
眼精疲労回復や目の老化防止に効果的。抗酸化力をもち免疫力を高めてくれる。
・多く含む食材...鮭、えび、かに、赤い海藻
DHA・EPA
血管にできた血栓を溶かし、血流を良くする。血流改善は目の不調にも効果的。
・多く含む食材...いわし、さば、まぐろ、鮭、イクラ、ぶり、さんま
β-カロテン
活性酸素を除去する抗酸化作用がある。緑黄色野菜に多く体内でビタミンAに変わる。
・多く含む食材...モロヘイヤ、ほうれん草、かぼちゃ、にんじん、わけぎ
β-カロテン、DHA・EPA、ルテインを一品で取れる「にんじんのごまさばあえ」
材料(2人分)
にんじん...1本
塩...小さじ1/2
さば水煮缶...1缶(約190g)
白すりごま...大さじ3
酢...小さじ1
作り方
①にんじんは5cm長さのせん切りにする。
②塩をふって約5分おき、軽くもんで水けを絞る。
③ボウルにさばの缶汁をきって入れ、ほぐす。にんじん、すりごま、酢を加えてあえる。
取材・文/松澤ゆかり 調理:西山京子 撮影:沢木央子