「最近やせにくくなってきた」「手足のむくみが気になる」・・・。実はこうした悩みは「腸の健康」を保つことで、解決できるかもしれません。というのも腸は、食べ物を消化吸収して便を作るほか、質のよい血液をつくる工場のような役割も果たしているからです。そこで、日本で初めて「便秘外来」を開設した"腸のスペシャリスト"による話題の書籍から、「腸」が本来のチカラを発揮してくれる「1分でできるメソッド」を連載形式でお送りします。
※この記事は『医師が教える 1分腸活』(小林弘幸/自由国民社)からの抜粋です。
毎日、ヨーグルトを200g食べる
ヨーグルトといえば発酵食品の代表格。みなさんは毎日、ヨーグルトを食べていますか? 腸内環境を整えるのに有効な食品ですが、ただ食べるだけではもったいない! 食べるタイミングや食べ方のポイントを押さえると、さらに効果が上がります。
主に次のことを心がけましょう。
・自分に合うヨーグルトを見つける
・1日に食べる目安は200g
・野菜や果物と組み合わせる
【自分に合うヨーグルトを見つける】
整腸や便秘改善のほかにも、Oー157やピロリ菌などの感染予防、アレルギー症状を改善するなど、さまざまな機能が付加されたヨーグルトが店頭には多く並んでいます。どれを選んでよいか迷ってしまいそうですね。
市販のヨーグルトは大きく乳酸菌系とビフィズス菌系のふたつに分かれます。ビフィズス菌も乳酸菌の一種ですが、このふたつの大きな違いは、乳酸菌が主に小腸で働くのに対し、ビフィズス菌は大腸で働く点です。
ヨーグルトのブランドによって菌が違い、効果も違います。まずは同じヨーグルトを1週間から2週間、毎日食べてみてください。便のイヤな臭いがなくなってきた、バナナ状の便が出るようになった、よく眠れるようになった、肌荒れが改善してきたなどの体調面の変化が見られれば、自分に合うヨーグルトといえます。もちろん継続して食べることが大切ですから、味や食感が好みのものを選んでもよいでしょう。
実際に食べ始めて2週間くらいすると、「便やおならが臭くなくなってきた」という声が多く聞かれます。さらには「口臭や体臭も気にならなくなった」という人も。これは腸内環境が整ってきた証拠です。
便の臭いの原因はアンモニアや硫化水素などの物質で、これらは悪玉菌によって作られます。ですから、腸内が悪玉菌優勢から善玉菌優勢になることで、自然と改善されていきます。
【1日に食べる目安は200g】
自分に合うヨーグルトを選んだら、毎日200g食べるのを目標にしましょう。ムリなく、1日200gを目安に食べることで、腸内環境が整ってきます。さらにうれしいことに、排便回数や排便量だけでなく、肥満予防や肌荒れ改善など、ダイエットや美肌効果がアップすることも明らかになっています。ぜひトライしましょう。
ヨーグルトを食べるのは食後がおすすめ。元気な乳酸菌をたくさんとるためにも、購入後はできるだけ早めに食べるようにしてください。
【野菜や果物と組み合わせる】
ヨーグルトだけで食べるよりは、野菜や果物など食物繊維が豊富な食材を組み合わせると、より効果的です。ドライフルーツをトッピングしたり、フレッシュジュースにプラスしたりして、さまざまな食べ方を楽しみましょう。
腸の秘密から、腸が喜ぶ習慣やストレッチまで、すぐできる「腸活」をわかりやすく紹介