ダイエットに挑戦したけど、1カ月で挫折した・・・。そんな経験ありませんか?実はそれ、「味覚」のせいかもしれません。そこで、ダイエット外来で10万人の患者と接してきた医師・工藤孝文先生が提唱するのが「デブ味覚」を「やせ味覚」にするため、1日1杯「やせる出汁」を飲むダイエットです。その理由や方法を、話題の書籍より5回にわたってご紹介します。
※この記事は『1日1杯飲むだけダイエット やせる出汁』(工藤孝文/アスコム)からの抜粋です。
前の記事「味覚が変わってダイエットが無理なく続く!「やせる出汁」の作り方/やせる出汁(4)」はこちら。
出汁をたっぷり使った「1975食」でムリなくやせる
私は数年前から「1975食」に注目しています。「1975食」は、1975年頃の日本の食卓をイメージした食事。ダイエット効果、健康効果としては、糖質制限よりも高いのではないかというのが、やせたいと願う患者さんと日々接している私の実感です。
この1975食の健康効果を調べたのは、東北大学の研究グループです。現代と過去の日本食でもっとも健康効果が高いのはどれかを調べたところ、1975年頃の日本食が、肥満を抑制し、加齢とともに増える2型糖尿病、脂肪肝、認知症を予防、寿命を延ばすことが判明しました。
ヒトに対する実験では、健康な人が1975食を摂取すると、ストレスの軽減、運動機能の向上が認められ、軽度肥満者ではBMIの低下、悪玉コレステロールや血糖値を低下させる効果があることが明らかになりました。
実験で再現された1975年頃の典型的な献立を見てみましょう。
[朝食]ごはん、みそ汁(キャベツ、玉ねぎ、しめじ)、卵焼き、納豆、ひじきの煮物
[昼食]きつねうどん、果物(りんご、ぶどう)
[夕食]ごはん、すまし汁(白菜、わかめ)、サバのみそ煮、かぼちゃの煮物、冷奴
みそ汁、ひじきの煮物、きつねうどん、すまし汁、かぼちゃの煮物。毎食、必ず出汁を使ったメニューがあることがわかります。
調味料も、砂糖や塩は控えめで、出汁やみそなどの発酵調味料がメインで使われ、現在より薄味であったことがうかがえます。
糖質制限では悪者とされているごはんを普通に食べていた1975年頃のほうが健康な人が多かった。その答えは、好きなものをおいしく、適度に食べることこそが幸せなダイエットだという私の考えとも合致します。出汁の力を最大限に活用して、心の満たされる豊かな食卓からダイエットを変えていきましょう。
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