歩き方から寝具選びまで! 股関節痛を和らげる、日常生活でできる5つのコツ

股関節(こかんせつ)が痛むと歩くのが不自由になり、生活に支障が出てしまいます。股関節に痛みを感じている人は、簡単にできる4つの体操で痛みの原因となっている部位を見つけ、股関節痛を改善させましょう。「変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)」などの股関節痛が起こるしくみや、家庭で実践できる「痛みのタイプ別体操」、日常生活のコツについて医学博士の銅冶英雄先生に教えていただきました。

前の記事「治りづらい股関節の痛みに!テニスボールで筋肉をほぐす「筋肉型体操」を(7)」はこちら。

 
日常生活で股関節痛を和らげる5つのコツ

・痛みが出ない程度の広過ぎない歩幅で歩く
一般的に、ウオーキングをするときは、歩幅を広くして早めのペースで歩くことが良いとされています。しかし、股関節痛がある人は股関節の動きが悪く、可動域も狭くなっている場合が多いので、広い歩幅で歩こうと無理をすると、痛みが悪化してしまうことがあります。自分に合った歩幅でゆっくりと歩くように心がけます。1903_p045_01.jpg 

・歩くときはつえを使い股関節への負担を減らす
つえを使うと股関節にかかる体重の負担を和らげることができ、症状の悪化を防ぎます。つえを使うことを「恥ずかしい」「格好が悪い」と考えてためらう人がいますが、股関節のためには積極的に使うとよいでしょう。つえを使って歩くときは、痛みがない側の手でつえを持ちます。最初につえを前に出して、次に痛む方の脚を出し、最後に痛くない方の脚を出すというのが歩くときの順番です。1903_p045_02.jpg 

・起床時は腕を使ってゆっくりと起き上がる
朝、目が覚めて寝床から起き上がるときには、あおむけの体勢から急に起き上がらないように気を付けます。まず、股関節が痛む側が上になるように横向きになります。そして両方の腕の力を上手に使って、腰椎に余計な負担がかからないように、ゆっくりと時間をかけて体を起こしていきます。
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1903_p045_04.jpg痛む側の脚を上にして横向きになり、腕を使いながらゆっくり起き上がる。

 

・腰が沈み込まないような寝具を選ぶ
就寝するときには柔らかい寝具は避けます。全身が均等に沈む程度の、適度な硬さのものが適しています。柔らか過ぎると腰だけが沈み込んで、股関節痛がますます悪化することも。横を向いて寝る人は、股関節の痛みがある側を上にして寝ると、痛みの軽減につながります。

1903_p045_05.jpg腰が沈まないような適度な硬さの寝具を使用する。

1903_p045_06.jpg横向きのときは痛む側の脚が上になるように寝る。

 
・重い荷物を持ち上げたり持ち運んだりすることは避ける
腰をかがめたりしゃがんだりする動作は、股関節に負担がかかりやすく、股関節の痛みを悪化させてしまいます。重い荷物を持ち上げるときには、しゃがまなくてはならないことが多く、重いものを持って歩くと股関節に余分な負荷がかかるため、このような動作はできる限り避けた方がいいといえます。 

 
取材・文/松澤ゆかり  イラスト/やまだやすこ

 

 

<教えてくれた人>

銅冶英雄(どうや・ひでお)先生

お茶の水整形外科 機能リハビリテーションクリニック院長。医学博士、日本整形外科学会専門医。日本医科大学卒業後、千葉大学附属病院などを経て2010年より現職。著書『ビジュアル版 自分で治す!股関節痛』(洋泉社)など。

この記事は『毎日が発見』2019年3月号に掲載の情報です。

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