日常の体の使い方や動かし方には、誰でもクセがあります。そのために脚に左右で歪みが出たり、骨盤が左右前後に歪んで腰痛やひざ、脚の痛みが出たりします。
脚を正しく伸縮することで骨盤や脚の歪みを正すストレッチを、リンパティック・ストレッチを考案した前新マミ先生に教えてもらいました。
筋肉には習慣性があるので、日常生活での動きやクセをすぐに覚え込んでいきます。例えばバッグをいつも同じ肩にかけていると、かけていないときでもかけている方の肩が上がったままになったりします。
また、左右どちらかにいつも体重を乗せて立っていると、骨盤の位置が傾いたりします。そうした小さな積み重ねが歪みになり、痛みやこりにつながっていくのです。
今回の体操では、筋肉の使い方の歪みを整えていきます。正しい筋肉の使い方をもう一度体に覚えさせることで、クセを正していくことができます。「長年のクセが直るの?」 と思われるかもしれませんが、筋肉は意外に学習能力があり、すぐに正しい使い方を学習したり、思い出したりするので、ぜひ行ってみてください。
エアー足踏み(4回)
脚を伸ばしたら、脚が一直線になっているか確認しましょう。股関節→ひざ→足首が一直線になっていると、ほぼ正しい状態で骨盤から脚を使えていることになります。
このストレッチでは、体幹も一緒に鍛えることができます。じわじわと行うとより効果的です(前新さん)。
1 両足を引く
あおむけになり、頭の後ろで手を組みます。両脚を引き寄せてかかとを突き出し、頭を起こしておへそをのぞき込みます。手は添えるだけで、手の力で頭を起こさないようにします。
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2 片足を伸ばす
かかとから片脚を4つ数えながら伸ばします。脚の付け根、ひざ、足首が一直線になっているか確認しましょう。伸ばしたら、1に戻ります。
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上から脚を回し伸ばすと効果はありません。
3 反対も同様に行なう
反対の脚も同じように4つ数えながら伸ばしたら、1に戻ります
◎ポイント
脚は床に近いところで伸ばす方が強度がより強くなります。
取材・文/石井美佐 撮影/藤田浩司 ヘアメイク/ange