肩、腰、背中、腕、足、 股関節など、いろいろな箇所に痛みやこりを感じていませんか? 書籍『世界一ゆる~い! 解剖学的コンディショニング』によると、痛みやこりの原因は、生活習慣や動き方の癖により、同じ筋肉ばかりを使ってしまうことにあるそうです。同じ筋肉に負担が集中すると血流が悪くなり、こりが生じて筋肉の「縮む」「ゆるむ」という動きが低下してしまうのだとか。
とくに、中高年になると治りにくく慢性化しやすいこうした不調から解放されるために、ぜひ知っておきたいのが、著者の有川譲二氏が提唱する「解剖学的コンディショニング」です。
「解剖学的コンディショニング」とは、自分の体の中を"見える化"して、どこにどんな骨や筋肉があるかをイメージしながら悩みの原因となる筋肉にアプローチすることで、効率よく不調や痛みを改善していく方法です。やり方はとてもシンプル。筋肉を「さわる」「動かす」、たったこれだけです!
1日3回、「さわる」「動かす」で肩の痛みを改善
例えば肩の痛みがある場合、「バンザイできない」「肩がはっている」などがあれば、肩関節を覆うようについている「三角筋」が原因かも。そういうときは、三角筋を片手で触りながら、ゆるゆると10回程度上げ下げして動かしてみましょう。終わったら脱力して深呼吸をすると、肩周辺がポカポカする感覚が味わえると有川氏。1日3回を続けることで改善され、予防にもつながるといいます。
日常生活の中で、筋肉はどんなときも頑張ってくれています。運動するときはもちろん、パソコン作業中、スマホを見るとき、立つ・歩く・座るとき......常に筋肉が体を動かしてくれているのです。本書では、不調の原因となりやすい28の筋肉のコンディショニング方法を教えてくれます。
筋肉の不調は体の発する注意信号! 何の解決策もとらず放置することは、関節の変形や痛みなどにつながってくるといいます。注意信号の段階で、首や肩、胸、背中、腰などの筋肉を、こまめにコンディショニングしてあげましょう。使うのは自分の"手"だけなので、家事や仕事のちょっとした合間に行うことができます。
もし、改善しなかったり痛みが強くなったりした場合には、筋肉以外の部位に原因があるかもしれないので、整形外科など専門医に相談してみてくださいね。
文/泉ゆりこ
(有川譲二/主婦と生活社)
筋肉や骨の役割や位置をイメージし、不調の原因となる筋肉にピンポイントで働きかけることで、体の不調を解消する画期的なメソッドを紹介。理学療法士でありイラストレーターの著者が描いたイラストを使って、体の中を分かりやすく解説しています。