毎日の「お風呂」で介護いらずに!代謝と血流向上で高血圧や動脈硬化、糖尿病も改善

無理なく、手軽に高い健康効果を得られる方法の一つが温浴です。そこで、『医者が教える最強の温泉習慣』の著者で医学博士の一石英一郎先生に、温浴の健康効果や正しい入浴法についてお話をお伺いしました。医学的エビデンスに基づく、温浴の高い健康効果を知り、毎日の健康管理に役立てましょう。

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温浴で体温アップ!5年後も元気な体を維持

「入浴は、不衛生からくる不快感を除いたり、疲れを取ったりするためのものと考えられがちですが、実は高血圧や糖尿病の改善、免疫力の向上など、健康維持にも大変役立ちます。例えば、週3回、40℃の温浴を15分、3カ月継続することで、糖尿病の改善が見られることが分かっています。

また、動脈硬化や高血圧においても血管の細胞[内皮・平滑筋(へいかつきん)]に良い影響を及ぼして血流をスムーズにし、予防や改善に役立ちます。毎日入浴する人は、そうでない人と比べて5年後に要介護にならない確率が約2倍という統計もあり、健康管理に上手に利用したいですね」とは、一石英一郎先生。

入浴の最も基本的なメリットは簡単に体が温まること。「体温が上がるとエネルギー消費量が増え、食欲が湧き、活発に体を動かせるようになります。すると免疫細胞が活発になったり、全身の細胞が元気に働いて病気になりにくくなったりすることが考えられます。毎日の入浴で体温を上げて健康を保ちましょう」(一石先生)

1902p042_01.jpg日本三名泉の一つに数えられる草津温泉の自然湧出量は、毎分3万2300リットル以上。温泉街中心にある「湯畑」周辺には、無料で入浴できる共同浴場や足湯も点在。

一石先生が特におすすめするのは温泉です。今回ご紹介する草津温泉のように酸性度の高い湯の他、塩分や二酸化炭素の多い湯など、温泉によってさまざまな成分が含まれます。それらの成分が皮膚に付着することで、体が膜に覆われたような状態となり、体内温度を高く保つ効果があるのです。どの湯につかっても高血圧や糖尿病、動脈硬化などの予防や改善を期待できると考えられます。

ただし、間違った入浴法が思わぬ事故を引き起こすことも。正しい入浴習慣を身に付けましょう。


参考:Heat shock proteins and heat therapy for type 2 diabetes: pros and cons.Review article Krause M, et al. Curr Opin Clin Nutr MetabCare. 2015。 

「温泉は健康寿命の延伸に寄与するか|温泉を利用した健康増進施設を開設したJ町の3年間の追跡調査|」鏡森定信、立瀬剛志、中谷芳美、松原 勇、広田直美、梶田悦子/日本温泉気候物理医学会雑誌(2006年第69巻第3号P187-194)

「温泉による運動器疾患の予防効果に関するコホート研究のシステマティック・レビュー」上岡洋晴、塩澤信良、奥泉宏康、岡田真平、半田秀一、北湯口純、鎌田真光/日本温泉気候物理医学会雑誌(2010年第73巻第2号P85-91)

 

次の記事「草津温泉に古くから伝わる「合わせ湯」は、最強の免疫力アップ入浴法(2)」はこちら。

取材・文/笑(寳田真由美) 撮影/西山輝彦

 

 

<教えてくれた人>

一石英一郎(いちいし・えいいちろう)先生

国際医療福祉大学病院内科学教授。京都府立医科大学卒業。内科/予防医学センターで診療を行う傍ら、統合医療や医工学の研究にも携わる。温泉入浴指導員の資格を有し、温泉を活用した健康増進に精通。

この記事は『毎日が発見』2019年2月号に掲載の情報です。

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