"介護予防=いまの元気を維持すること"という考えの下、介護予防体操の普及に全国を飛び回るごぼう先生。多くのご高齢者と接する中で特に予防に大切だと感じるのが、日常生活のあらゆることに関わる歩くための筋力維持と脳トレです。
そこでご紹介するのが、上半身で脳トレをしながら下半身を鍛える「脳活・筋活」体操。
「まず、意識して体を動かすこと自体が脳に刺激を与えます。そして体の上下左右で異なる動きをすることも脳トレには効果的。何よりも楽しみながら続けることが大切です。簡単にできるよりも上手にできない方が脳へ刺激になります」とごぼう先生。
前の記事「上下異なる動きで頭と体を同時にトレーニング! ごぼう先生の「さんかくしかく」体操(2)」はこちら。
それでは、上級編「タッチ&ステップ体操」をご紹介します。
できないところを確認しながら、まずはゆっくり試してみましょう。
◆タッチ&ステップ体操
目安/左右各ゆっくり1回、速く1回
ステップを踏みながら両手の位置を移動させます。お尻周りの筋肉は尿漏れ予防の他、歩くときのバランスを保つ役割もあります。体の前と外側でステップを踏み、お尻の外側にある中殿筋や、太ももの内側にある内転筋群を鍛えましょう。また、姿勢をできるだけ真っすぐ保ちながら行うと足腰を曲げる際に作用する腸腰筋も鍛えられ、両手を大きく動かすことで全身運動にもなります。
▼ここを意識
<上半身>上から下へ、手の位置を移動しましょう
1、2、3、4と数えるごとに手の位置を変えます。1=バンザイ、2=手を交差して胸へ、3=腰、4=手拍子と続けて行います。
<下半身>体の前と外側で大きくステップを踏みましょう
1、2、3、4と数えるごとに、体の前と外側でステップを踏みます。1=前でステップ、2=外側でステップ、3=もう一度外側でステップ、4=前でステップの計4回行います。
1セット目はゆっくり、2セット目は速く行います。両腕を上に伸ばしながら、左脚は体の前でステップを踏みます。
手を交差して胸に当てながら、左脚は体の外側でステップを踏みます。
続けて体の外側でステップを踏みながら、手を腰に当てます。
体の前で左脚でステップを踏みながら、手拍子をします。ここまでで1セット。2セット目はスピードを上げましょう。
取材・文/ほなみかおり 撮影/齋藤ジン