背が低くなった、背中が丸くなったら...骨粗鬆症のサインかも/圧迫骨折

pixta_27437193_S.jpg背骨は、首から腰まで24個の骨がつながってできていて、それぞれの骨の積み重なっている円筒形の部分を「椎体(ついたい)」といいます。圧迫骨折とは、この椎体が潰れてしまう骨折です。高齢の女性に多く、尻もちをつく、重い物を持つなどの大きな負荷、そして骨粗鬆症が主な原因です。背骨は体を支え、脊髄を保護する重要な役割を果たしています。この背骨が潰れてしまうと、強い痛みや日常生活への支障が出るほか、身長が縮んだり、背中が丸まったりして、見た目の老化にもつながります。

今回は圧迫骨折の症状や治療法、圧迫骨折の原因となる骨粗鬆症について、伊奈病院整形外科部長の石橋英明先生にお話を伺いました。

前の記事「骨粗鬆症は、骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です/圧迫骨折(8)」はこちら。

 

症状が出にくい病気。早期発見と治療が重要です

骨粗鬆症は、初期には自覚症状がないことが少なくありません。万が一、症状が見られる場合は進行しているサインです。ここでは、骨粗鬆症を見逃さないために、セルフチェックを行ってみましょう。

骨粗鬆症のサインをチェック!
□20代の頃に比べて、身長が2㎝以上低くなった
□最近、背中が丸くなってきた
□背中や腰に痛みがある
□ちょっとしたことで骨折をしたことがある
□家族に骨粗鬆症の人がいる
□閉経を迎えた(女性)
□どちらかといえばやせ形だ
□たばこをよく吸う
□毎日、大量のアルコールを飲む(ビールは中瓶3本以上、ワインはグラス5杯以上、日本酒は3合以上)

1つでも当てはまれば、骨粗鬆症になりやすい、または、なっている可能性があります。過度な飲酒は骨を作る働きを妨げ、喫煙は女性ホルモンを減少させます。生活習慣の改善と運動を行い、骨粗鬆症による転倒や骨折を予防しましょう。

 
80代女性の半数以上が発症。50歳以降の骨量低下に注意!

骨は強度を保つため、新陳代謝を繰り返し、常に作り替えられています。ですが、特に女性は閉経後、急激に骨量が低下します。骨粗鬆症の男女別有病率を見ると、50代での男女差はそれほど大きくありませんが、60代以降では圧倒的に女性の数が男性を上回ります。そして、80歳以上になると、女性の約半数が骨粗鬆症を発症していると推測されます。

関連記事:「骨量のピークは20歳。女性の骨は閉経前後から急減します/圧迫骨折(7)

骨粗鬆症の予防に大切なことは、骨量が最も高まる20歳頃までに骨量を高めることと、50歳以降の骨量の低下を食い止めることです。セルフチェックで該当する項目があった人はもちろん、なかった人も、なるべく早い時期から予防や対策に努めることで、骨粗鬆症になったり、骨折したりするリスクを減らしましょう。

 

次の記事「病院での骨粗鬆症検査は、エックス線と骨密度測定が基本/圧迫骨折(10)」はこちら。

取材・文/笑(寳田真由美)


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石橋英明(いしばし・ひであき)先生

伊奈病院整形外科部長、NPO法人高齢者運動器疾患研究所代表理事。1988年東京大学医学部医学科卒業。三井記念病院、東京都老人医療センター(現・東京都健康長寿医療センター)整形外科などの勤務を経て、1992年より東京大学大学院医学系研究科にて骨代謝研究に従事。1996年に博士学位を取得し、米国ワシントン大学医学部に留学。帰国後、東京都老人医療センター整形外科に勤務、2001年より同センター整形外科医長。2004年より現職。専門は骨粗鬆症、関節リウマチ、関節外科。著書に『よくわかる最新医学 骨粗鬆症 予防・検査・治療のすべてがわかる本』(主婦の友社)、『骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン(共著)』(ライフサイエンス出版)ほか。

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