熱中症は命の危険も! 熱中症時の体を冷やすための4つのポイント

温度に対する感覚は年齢とともに衰えていきます。50代以上になってくると、脱水症状の初期段階を夏バテと誤解することも。
熱中症を発生させやすくなる「かくれ脱水」について、帝京大学医学部救急医学講座教授で帝京大学医学部付属病院高度救命救急センター長の三宅康史先生にお話を伺いました。

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予防しているつもりでも、熱中症になってしまうこともあります。では、熱中症になったら、どのように処置すべきでしょう。

 
重症化を防ぐには、体をできるだけ早く冷やすことが大切です

「室内ならまずエアコンなどで部屋の温度を下げましょう。そして保冷剤をタオルで包み、体表近くに静脈が通る前頸部(前側の首もと)、脇の下、鼠径部(太ももの付け根)にしっかり密着させます。血液を冷やして体温を下げるのです。体に当たる面が広くなるよう、保冷剤は少し柔らかいものが望ましいです」(三宅先生)

●体の冷やし方のポイント
1.エアコンなどで部屋を冷やしましょう。屋外なら日影へ移動を。
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2.保冷剤をタオルで巻いて、冷やしましょう。屋外なら冷えたペットボトルで代用を。1808p046_03.jpg 

3.体の冷やす場所は前頸部(前側の首もと)、脇の下、鼠径部(太ももの付け根)。1808p046_02.jpg 

4.衣服は緩める、または脱がしましょう。

 

 

意識がないなどの場合は救急車を呼ぶ対応をしましょう

熱中症は全国で発生し、2017年5~9月に救急搬送された患者数は5万人以上、うち約50%が65歳以上です。エアコンをつけないで過ごしているうちに室内で発症する事例も多く、気付かないうちにかくれ脱水から熱中症へと進行している可能性があります。

「患者の多くは"私が熱中症になるとは思わなかった"と言います。しかし熱中症は予防ができる病態です。日頃から体力作りを行い、涼しい環境を整えるようにしましょう」(三宅先生)

●熱中症の応急処置
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取材・文/ほなみかおり イラスト/中川原透


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三宅康史(みやけ・やすふみ)先生

帝京大学医学部救急医学講座教授、帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長。日本救急医学学会専門医 指導医 評議員、日本集中治療医学会専門医 評議員、日本脳神経外科学会専門医 評議員、日本救急医学会 熱中症に関する委員会委員長など。さまざまなメディアで熱中症予防の啓発に尽力。

この記事は『毎日が発見』2018年8月号に掲載の情報です。

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