「断糖」はマインドセットと消化力チェックをしてから始めよう/糖質制限2.0

あなたは「糖質制限」ダイエットをしたことがありますか?そのダイエットは成功しましたか? 実は巷にあふれる「糖質制限」ダイエットの方法は結構ハンパなものが多いのです。

数々のダイエット方法を実践した医師自身による「1日5g以下の徹底した糖質制限=糖質制限2.0」は正確な理論に基づいたシステマチックなダイエット方法をご紹介します。

※この記事は『ハードワークでも疲れないカラダを作る 糖質制限2.0』(西脇 俊二/KADOKAWA)からの抜粋です。

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「消化力」が低いと糖質制限できない

肉ばかり食べて身体を壊すトラブルの背後には、「消化力」という視点の欠如も見られます。

従来の糖質制限は、この点に関してまったく留意してきませんでした。
ここでいう消化力とは、食べたものを消化・吸収・代謝する機能のことを指します。
この力がない人が、いきなり糖質制限を始めるのは危険です。

糖質制限食は、肉や魚などタンパク質が中心。胃腸にとっては「重たい」ものばかりが入ってくることになります。

ここで消化力があれば、食物をきちんと代謝して身体の構成要素を作り、残りを排泄する、というスムーズな流れを保てますが、その力が働いていなければ、体内には未消化物が残ります。

それらが体内に蓄積すると、様々な病気の原因になります。ですから糖質制限をする前には、準備が必要です。消化力が弱ければ、事前に上げなくてはいけないのです。

こういうと、
「自分の消化力が弱いかどうか、そもそも知らない」
と、戸惑う方も多いでしょう。

たしかに、健康診断に「消化力」という項目はありません。生活習慣病予防の食事指導にも、巷のあらゆるダイエット本にも、項目どころかヒントさえありません。

でも心配無用。自己診断はごくごく簡単です。
・食事の時間になっても空腹にならない
・食べたものがなかなかこなれない
・胃もたれしやすい
・ランチのあとの眠気が強い
といった傾向のある人は、明らかに消化力不足です。

では、消化力を上げるにはどうするか。工夫次第で、落ちてしまった消化力を上げることが可能です。

 
「断糖」の前に、マインドセットを

このように、糖質制限2.0は従来の糖質制限とは異なる特徴を持っています。
最大の違いは言うまでもなく、「控えるのではなく、断つ」という点でしょう。
断つ理由は、これまでも述べてきた通り、糖質に中毒性があるからです。摂るたびに脳内でβエンドルフィンという麻薬様物質が分泌され、もっと食べたい、という欲求が起こります。

食事後、どんなに満腹でもデザートは入ってしまう「別腹」現象も、このせいで起こります。胃の中が一杯なのにまだ食べたいと思うのは、脳がβエンドルフィンの快楽に依存しているからです。

この依存を断てるか否かが分かれ目です。
麻薬やアルコールの中毒から脱しようとする人と同じくらいの決意で「断つ」べし、とここで再度、念押ししておきましょう。

もっとも、どんなに減らそうとしても、食べ物にはどうしても糖質が入り込むもの。ですから糖質を「ゼロ」にするのは不可能です。この本でいう「断糖」とは、「5g以下」を指すことも覚えておいてください。

「5g以下でも辛いものは辛いよ」
という声が聞こえてきそうですね。
たしかにこの数字は、これまでの食生活を一変させるものです。
日本人が摂っている平均的な1日の糖質量は約300g、甘いもの好きの人ならもっとですから、まさに別世界。これまでの依存度が高ければ高いほど、始めたあとのストレスは大きいでしょう。

実際、中毒から抜けるまでの最初の数日間、イライラ感が出る人もいます。
身体が中毒から抜けたあとも、精神的な依存はしばらく残るので、たびたび欲求が起こることもあり得ます。

ではどうするか。

事前に自分を洗脳するのが一番です。
「糖を摂ると、どれだけ怖いか」
「糖を断てば、どれだけいいことがあるか」

この2つを、自分の頭に叩き込むことです。
洗脳のコツは、繰り返しです。潜在意識は、何度も出会ったものをホンモノだと思うという特徴があるからです。

古今東西、強い影響力を発揮した宗教家も扇動家も政治家も、この方法を利用してきました。1回強くいうのではなく、同じ言葉を何度もいうのです。
つまり、回数より頻度が決め手なのです。

 

◆コラム 「麺なしラーメン」は糖質制限の味方か

糖質制限ダイエットの流行に合わせて、食品業界も様々な「糖質制限食」を提供するようになりました。

ラーメンの人気店「一風堂」では、糖質2分の1の麺や、麺を豆腐に置き換えるメニューを開発、話題を呼んでいます。
「長崎ちゃんぽん」のリンガーハットでは、なんと「麺なし」のメニューを提供。要は、たっぷり野菜とスープだけのメニューです。通常メニューにくらべて糖質は60%カットされているそうです。

さてこれらのメニュー、糖質制限2.0から見て「合格」でしょうか?
おそらく「たまに食べるなら、かろうじて許容範囲」といえるでしょう。
ラーメンのスープは出汁なので糖質低め。かつお出汁や鶏出汁ならば飲んでも問題ありません。厳密にいえば、出汁をとる際に玉ねぎなどの根菜類が含まれている可能性があります。麺のぶんの糖質は抑えられますが、食べるなら「どうしてもラーメンが食べたくなったとき、たまに」くらいにしておくべきです。

ちゃんぽんのほうは、野菜がたっぷりなのでそのぶん糖質は入っています。糖質制限の観点からいえば、麺を抜いても低糖とはいえないでしょう。

なお、目標体重に達するまでは「たまに」もナシにしましょう。体重を減らしていく時期には、ラーメンなどのスープに含まれる脂肪分も控えるべきです。糖質制限ラーメンは、維持期のお楽しみにとっておきましょう。

西脇 俊二(にしわき・しゅんじ)

ハタイクリニック院長。弘前大学医学部卒業。1991~96年、国立国際医療センター精神科。 1996~2007年、国立秩父学園医務課医長。1992~2007年、国立精神・神経センター精神保健研究所研究員。大石記念病院(足立区)、皆藤病院(宇都宮)勤務を経て、2009年、ハタイクリニック(目黒区)院長に就任。2010年よりEuropean University Viadrina非常勤講師。2014年よりAyurvedic Medicine Practitioner(California)。 テレビ出演やドラマ、映画の医療監修でも活躍。ハタイクリニック院長就任前からベジタリアンなど多くのダイエット法を試し、糖質制限により3ヵ月で17㎏の減量に成功。セミナーや料理教室を開催し、糖質制限の啓蒙活動を行ってきた。ダイエットだけでなく、糖質制限の効果を利用した治療も行い、多くの患者さんに効果を上げてきた。著書に『ハードワークでも疲れないカラダを作る 糖質制限2.0』(KADOKAWA)など。


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『ハードワークでも疲れないカラダを作る 糖質制限2.0』

(西脇 俊二/KADOKAWA)

医師である著者は専門家の下、マクロビ・ベジタリアン・断食など様々なダイエット法を実践してきたダイエッター。その著者が「本当に」痩せて、なおかつ体力も上げられる「正しい糖質制限」を、正確な理論に基づき伝授します。「控える」糖質制限ではない、「断糖」という徹底した方法は、基礎代謝の落ちる40代の未来を明るいものへと導きます。本書では糖質制限における成功のコツ・失敗の落とし穴を網羅し、正しい理論に基づいた方法を紹介する「次世代」の糖質制限マニュアルです。

 

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この記事は『ハードワークでも疲れないカラダを作る 糖質制限2.0』からの抜粋です

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