食事を変えると、集中力が上がりミスが減る。残業が無くなる。疲れにくくなり眠くならない。ストレスが無くなる。体が締まりカッコよくなる。そして仕事が楽しくなる!
体のマネジメントには、仕事と同じように「成功法則」があるのです。
書籍「稼げる男は食事が9割」で、正しい食事の知識を学んでいきましょう。
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安易な糖質制限の是非を問う
1日1回はごはんを食べないとどうしても食事をした気にならないという人もいるでしょう。そういう人は、無理に我慢する必要はありません。私は、すでに糖尿病で血糖値のコントロールが常に必要な人でもないのに、過度な糖質制限を強要するということはありません。
しかし、糖質はエネルギーにしかならない栄養素ですから、その量を自分の活動量に応じて摂取すれば問題ないという考えなのです。
運動習慣があるわけではなく、特に活動的な毎日ではないという場合は、だいたい1食あたりごはん80gなら十分許容範囲です。普通のごはん茶碗1杯が160gですから、だいたい半分が目安になります。ごはん茶碗半分では寂しいと感じてしまうなら、ごはん茶碗自体を小ぶりで重いものにすると、ごはんの量が少なめでも満足感が得られやすくなります。外食のごはんは普通の量でかなり多めであることもよくありますから「かなり少なめ」と言ってみたり、外食では思い切って米抜きにしておかずを充実させたり、自宅では少量の米を楽しんだりするなどの工夫でもよいかもしれません。
糖質がメタボの原因だからといって、甘い缶コーヒーや炭酸飲料などの飲み物や、お菓子などの甘いものを減らすことはあっても、日本人のベーシックで主食とも言われるごはんを急にカットしてしまうのには多くのリスクが伴います。もちろん、知識を持った上で厳しい糖質制限を自分に課すことには異論はありません。知識さえあればそれをもってして健康を保つこともできると私は思っているからです。
私が危険だと思うのは、昨今の糖質制限ブームに感化されて、糖質をカットしないとやせられないのだと思い込んでしまい、大好きなごはんを急に全部カットし、我慢してまで無理に厳格な糖質制限をすることです。知識もなく全ての糖質をカットするだけでは、単なる栄養不足に陥り、体調を崩してしまいかねません。
糖質は悪だと決めつけて、逆に他の栄養素を前よりも気にして摂取する重要性が頭にないまま糖質だけを制限してしまって、栄養不足に陥り、耐え切れずに食べてしまって食欲がとまらなくなり......リバウンドということもよくあります。
これは、消費カロリーと摂取カロリーの関係をよく知らずに、とにかく運動量で稼いでやろうとランニングを頑張っている人と同じ思考回路だといえます。何事も行動を起こす時にはしっかり頭で考えて行うことです。失敗をしてはいけないと思う必要はありませんが、失敗しているということに早く気付くことや、それを糧に正しい方法を考察する能力が必要だということです。
言われたことや知ったことを、浅はかにマネて失敗を繰り返し、その後も上手くいくことなく別の方法を模索する......という人は、どう考えても稼げません。糖質制限を実施するにしても、今の自分ならどの程度が現実的か......を考察しながらにしてみましょう。
私が妥当だとするごはんの量はなぜ1食80gなのかというと、80g中に含まれる糖質は約20g程度で、多くの人の場合はこの程度の糖質量と、おかずに含まれているその他の糖質量を足したとしても、そこまで血糖値が急激に上昇することがないからです。
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森 拓郎(もり・たくろう)
1982年生まれ。株式会社rinato 代表取締役。
フィットネストレーナー、ピラティス指導者、整体師、美容矯正師。
中京大学体育学部卒業後、地元の自動車ディーラーで営業成績トップを獲得し、その後パーソナルトレーナーになるために上京。大手フィットネスクラブの個人売上トップを獲得し、自身のスタジオを2009年にオープン。
ファッションモデルや女優など、身体を資本とした女性などを中心に、ピラティス、整体、美容矯正など足先から顔までのボディメイクを指導。メディア出演、記事監修、指導者育成なども行う。
『稼げる男は食事が9割』
(森 拓郎/KADOKAWA)ベストセラー『ダイエットは運動1割、食事9割』の著者が初めてビジネスマンのために書いた「稼げる男」になるための食習慣。「食事は自分への投資」という事実を理解する事からはじめる、誰でもできる食事法とは?