健康であるためにはどうしたらいいのか? セルフメディケーションの時代と言われる今、私たちもそれなりの健康常識は身につけておく必要があります。
病気というものをどうとらえるか、医者との付き合い方、 病気にならない考え方――。ほかにも、食事の摂り方、ストレスの対処の仕方、あるいはダイエットを成功させるコツな ど、明るく元気に毎日を過ごしてもらえる有益な情報を連載でお届けします。今の生活をもう一度見直し、自己治癒力を高めるスキルを学びませんか?
気づいたら揉む、手が空いたら揉む
爪モミには、自律神経のバランスとリズムを整える効果があります。
自律神経とは、自分の意志で体の各部分を動かす運動神経などに対し、自分の意志とは無関係に働く神経のことです。人には体の内部からの情報や外部からの刺激に対して自動的に反応し、循環・消化・代謝・体温調節・生殖などの生体機能をうまくコントロールする働きがあり、そこにも注意を向ける必要があります。
その自律神経のなかで、緊張してストレスのかかるときに交感神経が優位に働き、夜間やリラックスしているときに副交感神経が優位に作用していますが、その両者が必要に応じて切り替わることで、生体の機能がうまく保てるようになっていることから、神経のリズムやバランスがスムーズであることが重要なポイントになります。
爪モミのやり方はとても簡単です。手(できれば足も)の各指の爪の生え際あたりを、もう一方の親指と人差し指ではさんで、少し強く力を入れて揉むだけです。目安は、少し痛みを感じる程度。時間は10秒くらい、回数は1日に10回くらいを目安に行なうことをお勧めします。ぜひ日々の習慣にしてみてください。
岡本 裕先生(おかもと・ゆたか)
1957年大阪生まれ。e-クリニック医師。大阪大学医学部、同大学院卒業。卒業後12年あまり、大学病院、市中病院、大阪大学細胞工学センターにて、主として悪性腫瘍(がん)の臨床、研究にいそしむ。著書に『9割の病気は自分で治せる』『9割の病気は自分で治せる2【病院とのつき合い方編】』『9割の病気は自分で治せる【ストレスとのつき合い方編】』(以上、KADOKAWA)、『22世紀。病院がなくなる日』(飛鳥新社)など多数。
「カラー版 図解 9割の病気は自分で治せる」
(岡本 裕/KADOKAWA)
文庫で大好評を博したベストセラー『9割の病気は自分で治せる』3部作のエッセンスを抽出し、読みやすく再構成したベスト版。自分の力で健康を保つための考え方&方法が満載です。