これができれば介護いらず! 「近い未来」のために今から実践したい12のルール

pixta_21301027_S.jpg健康を維持し、いくつになってもできるだけ自立した生活をしたいというのが多くの人が描く理想の未来です。では、そのために私たちがいまからできることは何でしょう。
病気の予防や介護予防の観点から疫学調査や社会調査による研究を行う「東京都健康長寿医療センター研究所」では、2000年以降のデータを多角的に研究し、昨年「健康長寿のための12か条」を発表しました。健康長寿に導いてくれる12カ条とはどういうものなのか、同研究所の副所長・新開省二先生に伺いました。

前の記事「1日7,000歩を歩いていますか? あなたの「筋力維持度」をチェック!(2)」はこちら。

 

◆「健康長寿の12カ条」

1. いろいろ食べて、やせと栄養不足を防ぎましょう
加齢に伴い食事の量が減り、エネルギーやたんぱく質が不足しがちになります。"多様な栄養素を摂る=栄養密度の高い食事"をしましょう。

2. 口の健康を守り、かむ力を維持しましょう
いろいろな栄養素を摂るには口の健康も重要。普段から口腔衛生に気を付け、自分の歯を失わないようにしましょう。

3. 筋力+歩行力で生活体力をキープしましょう
やせて筋力量が減ると足腰が弱ります。65歳以上では日常動作を含め、1日7000歩を目安に歩きましょう。また、体の機能を維持するために外出したり運動したり体を使いましょう。

4. 外出・交流・活動で 人や街とつながろう
社会的な役割の喪失は孤立や閉じこもり、健康障害のリスクを高めます。趣味など興味ある活動に参加し、月1回以上は同居親族以外と交流しましょう。

5. 目指そうウェル・ビーイング。 百寿者の心に学びましょう
ウェル・ビーイングとは幸福感のこと。百寿者は活動的で社交的、目標のために努力する傾向があります。好奇心、感性、笑顔、目標を大切にしましょう。

6. 年を重ねるほど増える家庭内事故を防ぎましょう
家庭内で起きやすい事故は転倒、入浴中の事故、誤嚥(ごえん)、やけどです。例えば入浴中のヒートショック関連死は年間1万4000件以上起こっているといわれています。家内は整理整頓し、食後や早朝・深夜の入浴は避け、食材・調理の工夫をして予防を。
※ヒートショックとは入浴などによる急激な温度変化で不整脈を引き起こすなど、体に負担がかかること。

7. 健康食品やサプリメントの正しい利用法を知りましょう
栄養不足の疑いがあったり、かむ力の低下などで食事が十分に摂れない人などはサプリメントでの栄養補給が有効です。とはいえ、足りているもの、効果が疑わしいものまで摂取しないよう情報を見極めましょう。

8. 広げよう地域の輪。地域力でみんな元気に
安心して暮らす街作りのために支え合いの精神で住民がつながり、世代間交流をしましょう。

9. 「栄養・体力・社会参加」の三本の矢でフレイルの予防を
フレイルの有無や度合いが健康寿命を左右します。栄養をしっかり摂り、運動を習慣づけ、社会活動へ参加することがフレイルの予防につながります。

10. よく食べ、よく歩き、よくしゃべり、認知症を防ぎましょう
たんぱく質、脂質、ビタミンなどの栄養をしっかり摂ることで認知機能の低下を抑制。また運動の習慣化が軽度認知障害の人の認知機能を維持・改善すると報告されています。

11. 高齢期の持病を適切にコントロールする知識を
生活習慣病は認知症や生活機能低下の要因に。またロコモティブシンドロームは進行すると要介護になる危険性があります。

12. 事前の備えで、最期まで自分らしく暮らしましょう
最期まで自分らしく生きるため、認知症や要介護になったとき、最期をどう過ごしたいかをいまから考えて、家族や周囲の人に伝えておきましょう。

 

取材・文/中沢文子

 


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新開省二(しんかい・しょうじ)先生
東京都健康長寿医療センター研究所副所長。医師・医学博士。日本老年医学会、日本老年社会科学会、日本衛生学会の理事・評議員や厚生労働省「健康日本21(第二次)策定専門委員会」委員を歴任。

この記事は『毎日が発見』2018年9月号に掲載の情報です。

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