睡眠不足の原因は「寝ながらスマホ」? みんなが気になる「睡眠」最前線

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株式会社ニューロスペース社が20代〜50代の男女800名を対象にした調査によると、多くの人が睡眠に不満を持っていることがわかりました。「睡眠の満足度」調査では、自身の睡眠に不満を抱く人が半数以上、子育て世帯・シフト勤務者では7割以上に登りました。多くの人が、自身の睡眠に何らかの問題点があると考えているのです。

睡眠不足の原因は「寝ながらスマホ」? みんなが気になる「睡眠」最前線 睡眠の満足度.jpg株式会社ニューロスペース社「睡眠負債実態調査」より

さらに、「睡眠への満足度と日中の集中」についての調査結果を見ると、睡眠に満足している人ほど集中力が高く、逆に睡眠に満足していないほど低いことが分かります。とくに「まったく満足していない」層は、じつに7割以上も「集中できていない」と回答しています。先ほどの「睡眠に不満がある層が半数以上」という結果と合わせると、かなりの数の人が日中に本来のパフォーマンスを発揮できていない姿が浮かび上がってきます。


睡眠不足の原因は「寝ながらスマホ」? みんなが気になる「睡眠」最前線 d20114-24-997370-1.jpg株式会社ニューロスペース社「睡眠負債実態調査」より

スッキリ眠れない理由はいったい何?

では、なぜ満足する睡眠ができないのでしょうか? その原因を調べた「睡眠課題ランキング」を見ると、「夜中に目が覚める」(32.5%)を筆頭に「寝つきが悪い」(30.1%)「朝の目覚めが悪い」(29.1%)「しっかり寝たはずなのに体がだるく爽快感がない」(27.8%)と続いています。順位こそ着いてますが、パーセンテージを見るといずれも30%前後なので、この4つが快適な睡眠を妨げるおもな原因と考えられます。

睡眠不足の原因は「寝ながらスマホ」? みんなが気になる「睡眠」最前線 睡眠の課題.jpg株式会社ニューロスペース社「睡眠負債実態調査」より

このうち、「夜中に目が覚める」と「寝つきが悪い」は、睡眠の質自体の問題です。注目は「朝の目覚めが悪い」「しっかり寝たはずなのに体がだるく爽快感がない」の2つで、これは「十分な睡眠をとっているはずなのに、なぜか眠い」という「睡眠負債」が原因の可能性があります。

借金のようにたまっていく「睡眠負債」

17年の6月にNHKスペシャルでも特集され、話題になった「睡眠負債」とは、いったいどんなものなのでしょうか? その特集によると、「わずかな睡眠不足が、まるで借金のようにじわじわ積み重なる」状態を指すそうです。言葉のイメージだけだと毎日2~3時間しか寝ていないような人の問題だと思いがちですが、実際は毎日6時間ぐらい寝ていても起こる問題なのですね。

自分では十分に寝ているはず、と思いがちなだけに、自覚しにくいのが「睡眠負債」の特徴でもあります。番組によると、「寝だめ」が起きるかどうかが、見極めのポイントとのこと。しっかり遮光して、時間を気にせず眠気がなくなるまでぐっすり寝たとき、通常よりも2時間以上長くなった場合は、「睡眠負債」が発生している可能性が高いそうです。これは、睡眠に理想的な環境だと、まるで借金を返すように、睡眠の負債を体が返そうとする仕組みなんだとか。

睡眠不足の原因は「寝ながらスマホ」? みんなが気になる「睡眠」最前線 NHK.pngNHK公式サイトより「NHKスペシャル 睡眠負債が危ない」

米ペンシルバニア大学やシカゴ大学の研究によると、「睡眠負債」が積み重なると脳の働きが低下するだけでなく、がんや認知症リスクが高まる可能性が指摘されています。睡眠負債があっても今すぐ病気に直結するわけではありませんが、将来的なリスクがぐんと高まるということですね。

まずは寝ながらスマホをやめてみよう!

「睡眠の満足度」調査によると、日中勤務者の半数以上は、「就寝時間が0時を過ぎている」と答えています。そして、睡眠時間が7時間未満の人が、全体の6割を超えていることもアンケートから分かりました。実に多くの人が、寝るのが遅いのに朝早く起きる生活が原因で、慢性的な睡眠不足に陥っているようですね。

そんな睡眠不足を引き起こすランキングを見ると、「仕事や外出などによる帰宅時間の遅さ」(31.6%)、2位「ベッド・布団に入ってからのスマホ」(25.7%)、3位「起床を早くする必要性(通勤・通学時間がかかる)」(18.1%)、4位には「家事」(17.4%)となっています。1位、3位、4位、5位はいずれも環境的な要因の中、2位に唯一、自身で行動を決められる能動的な要因がランクインしています。

睡眠不足の原因は「寝ながらスマホ」? みんなが気になる「睡眠」最前線 d20114-24-383357-2.jpg株式会社ニューロスペース社「睡眠負債実態調査」より

2位の「寝ながらスマホ」の実態を見ると、じつに7割以上の人が日常的にスマホを触っていると回答しています。さらに、性別・年代別の実態を見ると、20代~30代女性の寝ながらスマホの利用率は8割以上、次いで20代男性、30代男性と40代女性が続いています。

仕事や通勤、通学先の都合、家事や育児など、環境的な要因が多いせいか、「自身の睡眠をいいものにしたい」という意欲を8割以上の人が持っていながらも、なかなか改善が進まない睡眠の問題点。しかし、寝ながらスマホを辞めることは、今夜からでも実行できます。

NHKスペシャルの特集によると、すみやかに寝付くためには、午前中に日光を浴びる・運動は夕方に・カフェインやお酒は寝る3時間前までに飲み終える・入浴は寝る30分前に済ませるなどの工夫も有効なんだそうです。これらをできる範囲で実行しつつ、まずは「ベッドでスマホを触らない」ことから始めてみてはいかがでしょうか。

文/黒田真紀

 

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