人によって驚くほど違う「更年期の症状」。知っておきたい「女性ホルモンが減少する3つの要因」

顔から汗が止まらない、イライラが抑えきれない、 悲しくもないのに涙が出る...それは「女性ホルモン」が原因かもしれません。そこで、15年間婦人科に通い続けドクターと二人三脚で若年性更年期を乗り越えた葉石かおりさんの著書『死んでも女性ホルモン減らさない!』(KADOKAWA)より、女性ホルモンと更年期の関係や食生活、運動、心のケアについてご紹介します。

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女性ホルモンの減少が不調の原因に

女性ホルモンは、脳によってコントロールされています。

ホルモン全体の総司令官的な役割を担っているのは、脳の中にある視床下部という場所。

そこから「ホルモンを出して」という指令が卵巣に届くと、卵巣からエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌されます。

若い頃はこのような脳と卵巣の連携がスムーズに行われますが、年を重ねると、卵巣機能が低下するため、脳から「ホルモンを出して」と指令が届いても、ホルモンが分泌されなくなります。

指令通りにいかないと、脳は混乱して暴走。

自律神経や免疫系も影響を受け、ホットフラッシュなどをはじめさまざまな不調が起こるのです。

若くても、大きなストレスや過度のダイエットで視床下部がダメージを受けると、更年期のような症状が現れることがあります。

一つだけじゃない女性ホルモン減少の要因

女性ホルモンの減少によって生じる更年期の症状は、人によって驚くほど違います。

私のようにひどいホットフラッシュとイライラで悩まされる人もいれば、毎日悲しくて無気力になり寝込んでしまう人も。

なぜ、こんなにも症状が千差万別なのでしょう?

それは「三つの要因」が複雑に絡んでいるからです。

一つは誰にでも共通する身体的要因です。

エストロゲンの急激な減少によって、ホットフラッシュや動悸といった症状がカラダに現れます。

二つめは心理的要因。

いわばその人の性格によるものですが、「幼い頃にどう育てられてきたか」という要素も関係しています。

三つ目は社会的要因です。

職場におけるポジション、人間関係でのストレス、家庭におけるストレスも影響します。

これら三つの要因を総合的に考え、医師と相談しながら治療していきましょう。

更年期症状を引き起こす「三つの要因」

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身体的要因
卵巣機能の低下によって、女性ホルモンの分泌がスムーズにいかなくなることが要因。特にエストロゲンが急激に減少することで、生殖機能、自律神経系、心血管系などに作用し、多くの不調が現れます。

社会的要因
職場での人間関係、セクハラやパワハラ、そしてまた家庭でのストレスが関係しています。子どもが自立したことによる空の巣症候群、親の介護によって環境が変わることが原因となることも。

心理的要因
元々の性格や思考のクセ、また幼い頃の家庭環境も大きく影響します。細かいことにクヨクヨしてしまう方は症状が強く出やすく、逆にあっけらかんとしている方は症状が出にくい傾向にあります。

更年期の症状が人によってさまざまなのは、人によって重なる要因が異なるから。

何が原因になっているかを、自分と向き合うことで明確にし、対処していきましょう。

【まとめ】『死んでも女性ホルモン減らさない!』記事リスト

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女性ホルモンと更年期の関係や、更年期での食生活・運動・心のケアなどが、3章にわたってわかりやすく解説されています

 

葉石かおり(はいし・かおり)
ラジオレポーター、週刊誌の記者を経て、エッセイスト、酒ジャーナリストに。年下婚、離婚などを経験し、各メディアにエッセイやコラムを寄せる。また、国内外でサケ・アカデミーを開講し、日本酒の伝道師・SAKE EXPERT の育成を行う。お酒と健康について、医師に取材した著書『酒好き医師が教える最高の飲み方』(日経BP 社)が13 万部を超えるベストセラーに。

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『死んでも女性ホルモン減らさない!』

(葉石かおり/KADOKAWA)

つらい更年期をハッピーな「幸年期」に変えるのはケア次第なんです。著者が15年間婦人科に通い続けドクターと二人三脚で編み出した「女性ホルモンとの付き合い方」が、マンガを織り交ぜてわかりやすく紹介されています。女性ホルモンと更年期の関係や、食生活・運動・心のケアなど、更年期と向き合うためのヒントを教えてくれる一冊です。

※この記事は『死んでも女性ホルモン減らさない!』(葉石かおり/KADOKAWA)からの抜粋です。
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