高血圧の治療アプリが保険適用となったのは昨年の9月。
これまでに利用した患者のデータによると、アプリを使い始めてから12週間後の最高血圧は、アプリの使用開始時と比べて、起床時で8.8mmHg、就寝前で8.5mmHg低下しました。
幅広い年代で血圧を下げる効果が示されています。
治療アプリは、3つのステップで生活習慣の改善を目指すものです。
キャラクターとの対話の中で、減塩や減量、運動など、一人ひとりの課題に応じた対策をアプリが提案。
降圧につながる行動を習慣づけていきます。
「病気のもとである生活習慣を改善していくことで、薬を減らしたり、やめられる方もいらっしゃいます」と、佐竹晃太先生。
治療は、医師の指導とセットで行います。
「血圧はもちろん、運動や減塩など降圧のために取り組んだことも、アプリによって医師に共有。その情報を見ながら、アドバイスをもらえます。6カ月間のプログラムですが、医師と情報を共有することなどで、やり通せる方が多いようです」
プログラム終了後は、無償で血圧測定アプリに移行可能。
それまで記録したデータは引き継がれ、血圧や体調の管理に役立てられます。
原因となる生活習慣から治していく、新たな高血圧治療が始まっています。
構成・取材・文/寳田真由美(オフィス・エム) イラスト/坂木浩子