「ぐるぐる」「ふわふわ」と起こるめまい。決して特別な症状ではなく、誰にでも起こり得るものです。めまいの原因を理解して、自分の症状に合った体操を行うことで改善することができます。横浜市立みなと赤十字病院 めまい・平衡神経科部長の新井基洋(あらい・もとひろ)先生に、小脳を鍛える目の体操を教えていただきました。自分のタイプに合った体操を、記憶に残るよう「声を出して繰り返し」行ってみてください。
【目の体操】ゆっくりヨコ
車窓の景色を見るのがつらいなど、「目線をゆっくり動かしたときのめまい」を改善します。
こんな症状の人:めまいが定期的に繰り返し起こり、片頭痛も併発するタイプ
行う目安:1回10往復
①体操を始めるポーズをとる
左手であごを押さえ、右手は親指を立てて体の正面に出します。目線はまっすぐ前を見ます。
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②右手を右に30度動かす
人さし指であごを押さえたま
頭は前を向いたまま、伸ばした右手をゆっくり右に30度くらい動かし、目だけで親指の爪を追います。
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③右手を左に30度動かす
しっかりひじを伸ばします。
右手を左30度くらいの位置までゆっくり動かし目だけで親指の爪を追います。②と③を繰り返します。
NG ポーズ
親指の爪を目で追うときに動かすのは「目」だけです。頭は動かさないように気を付けます。
めまい体操の回数の目安と覚えておきたい注意点
- 体操は朝の起床時と夕方から夜にかけて、1日最低2回は行います。
- 嘔吐などを避けるため、食前に行いましょう。
- 首の具合が悪い人は無理に行うのは避けます。
- 途中でめまいが起きたら休憩し、症状が軽減したら再開します。
- 激しいめまいや頭痛、しびれが出たら体操を中止して受診します。
取材・文/松澤ゆかり 撮影/齋藤ジン イラスト/ノグチ・ユミコ モデル/永谷佳奈