指の痛みやしびれに。 名医が薦める「1分指ストレッチ」で改善

手指の痛みやしびれに悩まされていませんか? 50歳前後になるとこの悩みを抱えている女性は多いようです。今回は、京都大学医学部附属病院 リハビリテーション科 准教授の池口良輔(いけぐち・りょうすけ)先生に「手指の痛み別1分指ストレッチ」を教えてもらいました。

【前回】「指の不調」をセルフチェック! 痛みやしびれに「1分指ストレッチ」で改善

お悩み別「1分指ストレッチ」をはじめましょう

へバーデン結節に「関節押し」

1セット5回で1分

こんな効果が
指の関節の筋肉を刺激して血流を良くし、関節の柔軟性を高めます

第2関節が痛む人は...
第1関節を押すのと同じ流れで、症状がある手の指の全ての第2関節を押しましょう。

1.3秒押す

テーブルなど平らな場所に、症状のある手のひらをつける。反対の手の人さし指の先で、人
さし指の第1関節を親指側から3秒間押す。押された方の指は少し動いてもかまいません。

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2.3秒押す

中指の第1関節を、反対の手の人さし指で親指側から3秒間押す指の痛みやしびれに。 名医が薦める「1分指ストレッチ」で改善 2303_P061_02.jpg

3.3秒押す

薬指の第1関節を、反対の手の人さし指で親指側から3秒間押す。

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4.3秒押す

小指の第1関節を、反対の手の人さし指で親指側から3秒間押す。

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へバーデン結節に「手のひら開き」

1セット10回1分

こんな効果が
指と指の間にある"水かき"と呼ばれる部分の筋力を鍛えます。

1.テーブルなど平らな場所に、指を閉じた状態で症状のある手のひらをつける。

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2.6秒開く

指と指の間をできるだけ広げ、6秒間キープしましょう。指の痛みやしびれに。 名医が薦める「1分指ストレッチ」で改善 2303_P062_02.jpg

へバーデン結節に「握って伸ばして」

1セット5回で1分

こんな効果が
手指を動かす腱を刺激して、可動域を保ったり、拡大します。

1.4秒握る

症状のある手で軽く握りこぶしを作り、4秒間キープする。

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2.4秒キープ

人さし指から小指までの4本指をまっすぐに伸ばし、指の付け根から直角に曲げる。4秒間キープする。

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3.4秒キープ

親指を横に伸ばしたまま、人さし指から小指までの第1関節と第2関節を内側に曲げる。4秒間キープする。

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母指CM関節症には「スポンジ握り」

1セット10回で1分

こんな効果が
指の筋力を鍛えて、握力を維持・強化します。

1.手のひらよりやや大きめのサイズのスポンジを用意して、症状のある方の手のひらでつかむ。

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2.6秒キープ

グッと力を入れてスポンジを握り、6秒間キープする。

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ばね指、手根管症候群には「指反らし」

1セット6回で1分

こんな効果が
硬くなった腱を伸ばして手の働きに関わる正中神経(※)の癒着を予防。

1.症状のある方の手の指先を下にして、手のひらを前方に向ける。

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2.10秒キープ

反対側の手で指先(人さし指から小指まで)を自分の方に押し、息を吐きながら、手首を反らすように前腕を伸ばす。10秒間キープする。

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※手の親指と人さし指、中指、薬指の一部にかけての手のひら側の感覚を担っている神経。手首の手根管というトンネルで圧迫されると、手根管症候群を起こす原因に。

取材・文/寳田真由美(オフィス・エム) イラスト/ノグチユミコ

 

京都大学医学部附属病院 リハビリテーション科 准教授
池口良輔(いけぐち・りょうすけ)先生

京都大学医学部卒業、医学博士。静岡県立総合病院整形外科、神戸市立医療センター中央市民病院整形外科医長などを経て2014年より現職。日本整形外科学会認定専門医、日本手外科学会認定専門医。

この記事は『毎日が発見』2023年3月号に掲載の情報です。

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