嫌なことを書くのが転換のきっかけ! 怒りや不安を見える化すれば対策がとれる「嫌なことノート」のススメ。

「嫌だなあ」「困ったなあ」「不便だなあ」...。人は1日にストレスの元になる「嫌なこと」を3万回以上も感じているんだそう。その中で、仕事のストレスは圧倒的な割合を占めています。そこで、『書くだけで人生が変わる嫌なことノート』(アスコム)から、「嫌なことを逆手にとって仕事の効率をアップさせる方法」など気になる記事を抜粋してご紹介します。

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職場のストレスの原因、第1位は......

上司A「3日後に打ち合わせするから、それまでに企画考えといて」

(えっ。昨日は1週間後って言っていたのに、どういうこと? それで仕事のスケジュールを組んでいたのに、また思いつきかよ。たまらないなあ)

上司B「どんなことでもいいから意見を出してくれないかな」

(ミーティングの始まりはいつも、このセリフ。こんなこと言いながら、いつも自分と反対意見が出てくると機嫌が悪くなるんだよなあ。結局、最後は自分の意思を押し付けてくるんだから、「意見を?」と言われてもねえ)

上司C「おまえが作ってくれた資料、持ってくるの忘れちゃった」

(おいおい、「徹夜してでも資料作成しろ」と言ったのはあなたでしょ。それを忘れてくるとは。笑ってごまかされても困るなあ。もしかすると、そもそも今日の打ち合わせには必要なかったの?)

朝と夜で言うことが違う上司。

思いつきでものを言う上司。

こんな上司の被害に合った経験、あなたにもありませんか?

ある調査によると、若手サラリーマンの職場でのストレスの原因の第1位は、「言うことがコロコロ変わる上司」だそうです。

また、ベスト10の中には、「反論を許さないワンマン上司」「無茶な目標、ノルマを押し付けられる」「自分の意見をまったく聞いてくれない上司」「仕事ができない上司」など、上司に対することが5つも含まれています。

【若手サラリーマンの職場ストレス原因TOP10】

(複数回答/ケロジャパン調べ

1位:言うことがコロコロ変わる上司
2位:無駄な会議、報告書の類が多すぎる
3位:職場に無意味な慣習が多い
4位:反論を許さないワンマン上司
5位:同世代に比べて、給料が安い
6位:無茶な目標、ノルマを押しつけられる
7位:自分の能力が認められない、出世できない
8位:自分の意見をまったく聞いてくれない上司
9位:仕事ができない上司
10位:会社の経営状態が悪くて将来性がない

社長にならない限り、会社員であれば、あらゆる人に上司は存在します。

こんな上司の嫌な言動や行動にストレスを感じる日々からはオサラバしたい。

多くのビジネスマンがそう思っているはずです。

人間の思考の7割はネガティブなこと!?

仕事をしているときのストレスの原因第1位は上司に対してですが、ストレスのタネはそれ以外にもたくさんあります。

「1週間前から約束していたのにドタキャンするクライアント」

「相談に乗ってほしくて声をかけたのに、自慢話ばかりする同僚」

「何回説明しても、同じことを聞いてくる部下」

「毎回、毎回、名刺の束から電話番号を探している自分」

「燃えるゴミと燃えないゴミがごっちゃになっているゴミ箱」

「プリントアウトの途中で切れてしまったコピー用紙」

「移動中の電車の中で隣り合わせになった人のイヤホンから漏れてきた音」

1日の中には、ストレスの元になる「嫌だなあ」「困ったなあ」「不便だなあ」と感じることはいくらでも転がっています。

実は、脳は、もともとネガティブ思考なのです。

人間は、平均すると1日に5~6万回思考し、そのうちの7割がネガティブなことを考えていると言われています。

つまり、1日に3万5000回~4万2000回も「嫌だなあ」と感じているのです。

それだけ毎日嫌なことがあれば、ストレスにもなるはずです。

人間は「嫌なこと」がなにより苦手

なぜ世の中に「嫌なこと」が存在しているんでしょうか?

それは、自分自身と他人は違う存在だからです。

性格も違うし、育った環境も違う、いま置かれている立場も違う。

とにかくなにもかもが違います。

当たり前のことですが、そのことをちゃんと認識することは大切です。

上司は、部下のことを思って厳しいことを言ったとしても、部下にとってはただ煩わしいだけ。

そうすると、上司には「せっかくおまえのことを思って言ってあげてるのに、人の話を聞いてないなんて!」と、嫌なことが生まれます。

一方、部下にも、「いつもいつもうるさいんだよ!」と、嫌なことがひとつ生まれます。

生きている限り、この「差」はなくなりません。

だから、一生「嫌なこと」はつきまとってきます。

それなのに、人間は「嫌なこと」にすごく弱くできています。

その証拠に、ストレスがたくさんの病気の原因になっています。

「嫌なこと」は存在する。

でも嫌なことは何より嫌。

だから、「嫌なこと」とうまく付き合うことが大切です。

嫌なこととうまく付き合うための「嫌なことノート」

「嫌なことノート」は、あなたが遭遇したり、感じたりした「嫌なこと」を毎日書き続けていくだけのノートです。

それだけで、なんで嫌なこととうまく付き合えるのかと疑問に思うかもしれません。

それは、ノートの書き方にポイントがあります。

その日あった嫌なことをまず書き、それに対する対策を書く。

それだけで、ネガティブな感情とうまく付き合えるようになるのです。

実際に、「嫌なことノート」を書き続けて人生が変わったという人がこれまでたくさんいます。

「嫌なことノート」には4つの効能があります。

●感情のコントロールができ、ストレスがなくなる。

コミュニケーション力が上がる。

顧客心理がわかり、ビジネスのアイデアがどんどん生まれてくる。

時間の使い方がうまくなる。

こんな万能ノート、書かないのがもったいないと思いませんか。

「嫌なことノート」は人生を変える一番シンプルな方法

せっかく遭遇した「嫌なこと」は、どんどんノートに書き留めて、忘れないようにしっかり保存。

ノートに書いておけば、いつでもノートを開くだけで「嫌なこと」を思い出すことができます。

最初はネガティブ情報を書くことに抵抗感があるかもしれませんが、「嫌なこと」を書くことが、実は「嫌なこと」を消すことにつながることが続けていると必ずわかってきます。

「嫌なことノート」を書くことは、自分の心を「嫌なこと」を軸にして整理整頓し、自分を知ることにつながります。

また、自分を知ることで、他人を知ることにつながります。

さらに、他人を知ることで、社会を知ることにつながります。

自分、他人、社会を知ることで、理想の自分に近づくことができるのです。

「嫌なことノート」があなたの人生をさらに充実させるヒントになれば幸いです。

【まとめ読み】『書くだけで人生が変わる嫌なことノート』記事リストはこちら!

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嫌なことを書くことは客観視することのはじまりをテーマに全6章にわたって「嫌なことノート」の効果や方法を解説してくれます

 
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『書くだけで人生が変わる嫌なことノート』

(嫌なことノート普及委員会/アスコム)

松下幸之助など大企業の経営者が「嫌なこと」を集め、改善することで大きな成功を得たことは有名な話です。例えば、嫌なことをノートに書くと怒りやストレスが軽くなります。それはその出来事を客観視できるからです。そんな日常の嫌なことを活用して仕事の効率を上げたり、コミュニケーションを円滑にしたりする方法が書いてある参考書です。嫌なことも捉えようによっては楽しく生きられるヒントが詰まっています。

※この記事は『書くだけで人生が変わる嫌なことノート』(嫌なことノート普及委員会/アスコム)からの抜粋です。
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