あなたの親の「認知症」予防に! 名医も実践する「70歳を過ぎたら朝食を抜く」ススメ

「親が認知症になってほしくない...」介護のことも考えて、そう思う人も多いでしょう。東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎先生は「認知症は予防できる病気で、何もしないのはもったいない」と言います。そこで藤田先生の著書『親をボケさせないために、今できる方法』(扶桑社)より、食事と生活の中での「認知症の予防策」についてご紹介します。

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「朝食」を抜くことで、認知症を予防できる

認知症の原因は、まだ完全に解明されているわけではありません。

でも、だんだん詳しいことがわかりつつあります。

最大の問題は、脳のなかで起こる炎症です。

炎症とは身体のなかの「火事」のようなもの。

これは、免疫の働きによって起こります。

免疫とは、人の身体に備わった、病気を防ぎ、治すためのシステムのこと。

さまざまな役割を持つ細胞や組織が一つのチームのように一緒になって働いています。

たとえば風邪をひくと、熱が上がり、咳や鼻水、関節痛、だるさなどの症状が起こります。

これは、免疫細胞が病原ウイルスや細菌を殺そうと闘っていることで生じる「火事」です。

ケガをすると赤く腫はれ、とても痛みます。

これも、免疫細胞が患部を治そうと働いて炎症が生じているために起こる症状です。

つまり炎症とは、免疫が異物を退治し、身体を治そうとする反応のこと。

身体を健康に整えるためには必要な反応です。

問題なのは、炎症の反応が強く現れすぎてしまうことです。

こうなると、免疫細胞が健康な細胞にまで攻撃して炎症が悪化していきます。

人の脳では誰でも、私のように頭を打っていなくても、加齢とともに炎症が広がりやすい状態がつくられます。

ですから認知症を防ぎ、改善していくには、脳での炎症を鎮めなければいけません。

そのために、とてもよい方法があったのです。

「朝食」を抜くことです。

私はこれまで1日3食きちんととってきました。

それが健康に大事と信じていたからです。

ところが朝食抜きを始めたところ、パーキンソン病のような症状が、自分でも驚くほど軽くなってきました。

炎症が治まってきた証です。

脳の炎症が広がりやすくなる70歳を過ぎたころから、認知症になる人がとても多くなります。

これを防ぐには、まず朝食を抜くことから始めるとよいでしょう。

空腹時間を長くすると、脳細胞が若返る

60代までは朝食をとっていてもよいと思います。

でも、70歳を過ぎた親には、朝食を抜くように伝えましょう。

それがジワジワと広がりやすい脳の炎症を鎮めるために役立つからです。

なぜでしょうか。

食事をしない時間が長くなると、「ケトン体」という物質が身体のなかでつくられるからです。

断食をしたり、ご飯などの炭水化物をとらなかったり、激しい運動をしたりすると、身体はブドウ糖が著しく減った状態になります。

このとき、ケトン体が現れます。

ケトン体は、ブドウ糖が不足したとき、身体に蓄えられた中性脂肪を使って産生されるエネルギー源です。

70歳を過ぎたら、激しい運動はかえって身体の害になります。

ですから、ケトン体がつくられる身体になるには、運動ではなく、食事と食事の間を長くとることがとても大事なのです。

「ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源。だから、ブドウ糖が足りなくなると脳はエネルギーを得られなくなり、働きが悪くなったり、頭がボーッとしたりする」という人がいます。

これは一昔前の栄養学です。

脳は、ブドウ糖だけでなく、ケトン体もエネルギー源にします。

しかもケトン体は、あらゆる細胞にとって、ブドウ糖に比べてはるかに使いやすいエネルギー源になることがわかっています。

ケトン体は、脳の神経細胞のエネルギー源にもなります。

そのケトン体は、「βベータ‐ヒドロキシ酪酸」「アセト酢酸」「アセトン」の総称です。

その中の「β - ヒドロキシ酪酸」には、炎症を強力に抑える働きがあることがわかりました。

脳がケトン体をエネルギー源として使うようになると、脳細胞の炎症が抑えられるので働きがよくなり、それによって、脳の状態がよくなっていくと考えられるのです。

先ほどケトン体を使える身体になるために、70歳を過ぎたら朝食を抜いたほうがいい、とお話ししました。

そうすると、脳の炎症が抑えられ、認知症の予防になるのです。

【まとめ読み】『親をボケさせないために、今できる方法』記事リスト

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高齢の親の認知症を予防する「具体的な59の方法」が、4章にわたって解説されています

 

藤田紘一郎(ふじた・こういちろう)
1939年、旧満州生まれ。東京医科歯科大学名誉教授。2000年、ヒトATLウイルス伝染経路などの研究で日本文化振興会・社会文化功労賞、国際文化栄誉賞を受賞。『笑うカイチュウ』(講談社)、『腸をダメにする習慣、鍛える習慣』(ワニブックス)、『デブ菌撃退! つくりおきレシピ』(扶桑社)など著書多数。

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『親をボケさせないために、今できる方法』

(藤田紘一郎/扶桑社)

「70歳を過ぎたら、食生活は変える!」自身も80歳を超えて不調に見舞われた著者が、自身の経験と医学的見地から「朝食を抜く」「週2回、肉を食べる」などをわかりやすく解説。子供の目線から「親への伝え方」まで配慮された、アラフィフ女性にぜひ読んでもらいたい一冊です。

※この記事は『親をボケさせないために、今できる方法』(藤田紘一郎/扶桑社)からの抜粋です。

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