なんでも「自分が悪い」。全て「他人のせい」。どちらも「自分と他人の境界線」が曖昧だからです

「なんか自分が損してる気がする...」そんな気持ちになったこと、ありませんか?それは、あなたが相手に「NO」を言えていないからかもしれません。「大切なのは、自分と他人の間の境界線を知って守ること」という鈴木裕介さんの著書『NOを言える人になる』(アスコム)から、すぐに実践できる対処法をご紹介します。

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ラインオーバー(自分の領域と他人の領域を隔てる境界線を、他人によって侵害されること)されやすい人は、ラインオーバーしやすい人でもある。

そもそも境界線があいまいだったり、境界線をきちんと意識できていなかったりするうえ、誰かにラインオーバーされた怒りやイライラを、無意識のうちに、別の誰かの境界線を侵害することで解消しようとしてしまうのだ。

さらに、境界線があいまいだったり、正しく機能していなかったりすると、自分を責める(自責)傾向や他人を責める(他責)傾向が強くなりがちだ。

自責傾向が強い人は、本来負うべきでない他人の責任まで背負い、なんでも「自分が悪い」「自分のせいだ」と思い込む。

たとえば、進路や職業、結婚、出産等で親の期待に応えられなかったとき、本当は勝手に期待をした親の方に問題があるのに、「親の期待に応えられなかった自分の至らなさ」を責めてしまう。

あるいは、心身をすり減らして努力したのに、上司から課されたノルマが達成できなかったとき、本当は厳しすぎるノルマを課した上司(もしくは経営者)のやり方に問題があるのに、「達成できなかった自分の能力不足」を責めてしまう。

自責傾向が強い人は、他人の何気ない一言にも「自分が責められている」と感じやすく、どうしても自己評価が下がりがちだし、自己肯定感も持ちづらい。

また、自分の責任領域を超えた部分まで一人で背負い込んだ結果、心身を壊してしまったり、パンクしてすべてを放り出してしまったりすることも少なくない。

逆に、他責傾向が強い人は、本来自分が負うべき責任まで他人のせいにする。

任された仕事を、明らかに自分の努力不足で達成できなかった部分があるにもかかわらず、「そもそも、自分にそんな仕事を任せた上司が悪い」と考えたり、自分の言動のせいで周囲から敬遠され、距離を置かれているのに、「自分は何も悪くないけど、一方的に嫌われ、いじめられている」と考えたり、傍から見れば本人にも責任があることでも、ひたすら周囲の人や社会のせいにしてしまうのだ。

他責傾向が強い人は、実は不安が強い人でもある。

「自分は間違っていない」と主張するため、一見自信がありそうな人もいるが、本当は心の中にたくさん不安を抱えていることが多い。

だから、その不安を打ち消そうとして、声高に「自分の正しさ」を主張し、他人を責めてしまう。

自責も他責も根っこにある問題は一緒だ

このように、正反対に見える「自責」と「他責」だが、根っこは一緒だ。

いずれも、自他の境界線があいまいだったり、自分が守るべき責任領域をきちんと把握できていなかったりするために起こる。

自責傾向が強い人は、本来自分が守るべき領域をはるかに超えた範囲を自分の責任領域だととらえて自分を責め、生きづらさを感じ、他責傾向が強い人は、本来自分が守るべき領域よりもはるかに狭い範囲を自分の責任領域だととらえて他人を責め、「なぜ、自分ばかりがこんな目に」と生きづらさを感じるのだ。

これまで見てきたように、自他の境界線をきちんと引き、自分が守るべき範囲を正確に把握し、ラインオーバーをしたりされたりするのを防ぐことは、生きづらさを軽減し、他人のルールに縛られず、自分のルールで生きるうえで、必要不可欠だ。

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鈴木裕介(すずき・ゆうすけ)
内科医・心療内科医/2018年にセーブポイント(安心の拠点)をコンセプトとした「秋葉原saveクリニック」を仲間と開業、院長に就任。研修医時代の近親者の自死をきっかけにライフワークとしてメンタルヘルスに取り組む。現在、産業医活動のほか、講演活動やSNSでの情報発信を積極的に行う。

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NOを言える人になる 他人のルールに縛られず、自分のルールで生きる方法

(鈴木裕介/アスコム)
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※この記事は「NOを言える人になる 他人のルールに縛られず、自分のルールで生きる方法」(鈴木裕介/アスコム)からの抜粋です。

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