「人生100年時代」「老後2000万円不足問題」。良く耳にするけど、なんとなくしか理解していない...という方も多いのではないでしょうか?そこで、家計再生のプロフェッショナル・横山さんの著書「横山先生! 老後までに2000万円ってほんとうに貯められますか?」(KADOKAWA)より、「老後のお金に困らない仕組み」を作るためのエッセンスをご紹介。ぜひ「自分の場合はどうなのだろう」と考えるきっかけにしてみてください。
家族でマネー会議を始めよう
わが家は、夫婦二人に子ども6人の、8人家族です。
横山家では月に一度、家族全員でお金の使い方について話し合う「家族マネー会議」を2004年から開いています。
会議は全員参加が決まりです。一人でも欠けるようなら延期します。
まず最初に、私と妻からその月の収支報告をします。
その月の収入はいくらで、食費や光熱費、学費、保険料など、どのような費目にどれだけのお金を使ったのかを説明します。
その次に、収入から必要経費と貯蓄分を引いた差額、つまり余ったお金を発表して、その使い道について話し合います。
まず、欲しいもの、やりたいことのある人が手を挙げて、それぞれその金額、理由をプレゼンテーションします。
「あれが買いたい」「塾に通いたい」などの発表では、みんながその値段や効果についてはすでに調査済みです。
それも値段についてなら定価だけでなく、量販店価格やインターネット価格まで調べる念の入れよう。
というのも、ジャッジするのは家族全員なので、容赦ないからです。
「それ本当に必要なの?」「この前、同じようなものを買ってたよね?」「飽きっぽいのに続けられるの?」など、突っ込みが入りまくります。
一家の収入は親だけのものではありません。家族みんなの大切なお金です。
子どもたちへの小遣いは、円とドルの両方を用意していて、どういう比率でもらうのが有利なのかを考えさせるようにしていました。
そのため、金利や為替の知識が自然と身についていきました。今では貯金について、投資信託、外貨預金、普通預金など投資先や金額など、鋭く追及されることも珍しくありません。
お金のことを家族みんなで話し合えるようになると、家族の間に共通認識ができ、お金に関するトラブルを家族全員で話し合って乗り越えたり、将来の資金計画が立てやすくなります。
昔は、お金のことについては子どもの前ではもちろん、夫婦の間でもほとんど話さないご家庭がほとんどだったと思います。
私の家もまさにそうで、父親に大学進学の相談をしたとき、お金のことを尋ねたら、「そんなことは気にしなくていい。おまえは勉強だけやればいいんだ!」と怒鳴られた記憶があります。
親のプライドから出た言葉でしょうし、私も父親となったので気持ちはわからなくもないのですが、今は時代が違います。
夫婦間は当然ですが、子どもに対してもお金の話をオープンにしてもいいのではないでしょうか。
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