初対面の人との会話や大勢の前で話すと緊張しちゃう...それ、演劇の手法で簡単に撃退できます!3万人以上の俳優や声優を指導した演劇トレーナー・伊藤丈恭さんの著書『人前で変に緊張しなくなるすごい方法』(アスコム)から、「他人と話すことが楽になる」メソッドを連載形式でお届け。あなたを悩ます「緊張」は必ずとることができます。
「伊藤式メソッド」で脳を楽しませ、自分を壊し、緊張しない別人になろう!
ここで「伊藤式・緊張撃退メソッド」(簡単に緊張をほぐせる著者が考案した方法論)の効果・効能について確認しましょう。
「伊藤式・緊張撃退メソッド」はシーン1とシーン2に分かれています。
シーン1は、大事なイベントがある当日、出発前に自宅で行います。(1)笑い方7変化 [2分]~(2)ジブリッシュダンス [2分]~(3)悪役レスラー登場 [1分]の順に行います。
シーン2は、会場入りしてから仕上げ的に行うもので、(4)その場ダッシュを20秒ほど実行します。また、現場で急に緊張を感じたときには、緊急時の対応として(5)本番直前の4つのお守りを行います。
では、まずシーン1の効果・効能や狙いについて見ていきましょう。
[SCENE1]
(1)笑い方7変化
不安や物怖じする感情がとれ、脳が楽しくなってきます。とにかく、いままでの人生でやったことがないような大げさで大胆な笑い方を目指してください。大口を開けたり、腹を抱えるのも、もちろんOKです。鏡の前で行うと自分の変化を感じとれて、より効果的です。
(2)ジブリッシュダンス
緊張してしまう自分を壊すために行います。無理やりにでも楽しい状態を作り出すにはもってこいの方法です。楽しい状態になれば、常識にとらわれて緊張してしまう自分を壊すことができます。とくに理性的な人にはジブリッシュが有効です。理性的な人ほど慎重になりますが、過度の慎重さは緊張につながります。ですから緊張をとるには理性をゆるめ、自分を壊す必要があります。そうするにはジブリッシュがぴったりなのです。
ここでジブリッシュの変形パターンを紹介しましょう。題して「ジブリッシュで掃除」。ジブリッシュを行うと、楽しい気分になり、緊張しやすい自分を壊すことができるのは前述のとおりです。ただ、めちゃくちゃ言葉を好き勝手に話す方法だけに、とくに覚えたてのタイミングではともするとワンパターンになりがちです。
そうなると効果が弱まる可能性もあるので、変形パターンも用意しました。このようにジブリッシュは他の行為と組み合わせて行うことができます。通勤中や散歩中に、なんちゃって外国人になったつもりで行うのもいいでしょう。
もちろん、あんまり大きな声を出すと変な人と思われてしまいますから(それでも構わない人はぜひ!)、小声やエアー(口パク)で行うだけでも楽しい気分になるはずです。
(3)悪役レスラー登場
激しく毒を吐くことで緊張で委縮している気持ちを上向きにします。別人になるための橋渡し役的な存在です。「ババ、このヤロー、テメー」などのマイクパフォーマンスで一世を風ふう靡び したのがプロレスラーのラッシャー木村さんでした。
ラッシャー木村さんを真似てダミ声で「おい、〇〇、テメー、このヤロー、昨日の朝礼での態度はなんなんだ!」などとイヤな上司の名前を挙げて罵倒するのもいいでしょう。
以上、シーン1の「笑い方7変化」「ジブリッシュダンス」「悪役レスラー登場」を紹介しましたが、この3つのパフォーマンスはセットで行ってください。
緊張しているときに、人は「楽しくない」「自分の殻に閉じこもっている」「心が萎縮してテンションが低い」状態になっています。
伊藤式メソッドはこれらの状態を、「笑い方7変化」によって「楽しい」状態に変え、「ジブリッシュダンス」によって殻にこもった自分を壊し、「悪役レスラー登場」によってテンションを上げ、緊張しない別人になろうという試みです。
理屈はここまでで、あとは実践するのみ。これまで会ったことのない「自分」に出会えます。それは快感ですらあります。ぜひ、実践してみてください。
人前が苦手、上がり症なら熟読を!「緊張しなくなるすごい方法」記事リストはこちら!
5分あればできる「伊藤式・緊張撃退メソッド」の詳細を解説。これを読めば「緊張」の正体も分かります