どの老人ホームを選ぶ? 「民間」と「公的」8種類のメリット・デメリットを比較

<民間>住宅型有料老人ホーム

<POINT>
必要な生活支援を受けながら、自由な生活を楽しめる

⾷事の提供、洗濯などの生活支援サービスが付いた施設です。介護度が低い人、自立の人が想定されているため、医療・介護の体制が整っていない施設もあります。最大の特徴は、⽣活援助・介護サービスを入居者の必要に応じて⾃由に組み合わせて利⽤できること。そのため介護度の低い方は費用を安く済ませられる一方、高くなった場合は入居継続が難しくなるケースも。日々の生活では、フィットネス室などの設備、本格的な習い事を実施している施設もあり、生活を楽しめる工夫が凝らされています。

<こんな人におすすめ>
介護を必要としない自立した人、介護度が低い人

<メリット>
・外部の介護サービスが自由に選択できる
・介護度が低くても入居可能

<デメリット>
介護度が高くなるほどに費用がかさみ、入居継続が困難になることがある

<民間>サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

<POINT>
安否確認や生活相談サービスを提供する「賃貸住宅」

高齢者のための賃貸マンション。安否確認・生活相談(介護や心身の悩みに対する働きかけ)のサービスが義務付けられ、必要に応じて食事提供、生活支援などのサービスを受けられます。タイプは2つ。「一般型」はスタッフの配置がなく、外部の介護サービスを使用するため、介護度が上がった場合は退去の可能性も。「介護型」は、介護度が高くても入居可能で、施設常駐のスタッフから介護サービスを受けます。ただし数が少なく、「一般型」より費用も高め。最大の特徴は、自由さ。賃貸住宅なので施設の出入りや入浴に時間の制限がなく、「配偶者」などの条件のもと二人入居も可能です。

<こんな人におすすめ>
一人暮らしに不安を感じている人、自由な生活を望む人

<メリット>
・入居しやすく退去させられにくい
・生活の自由度が高い
・幅広い選択肢から選べる

<デメリット>
一般型は介護度が高いと入居できないこともある

<民間>グループホーム

<POINT>
認知症高齢者のための介護施設で、9人以下の共同生活

認知症の方が、専門スタッフの支援を受けながら共同生活を送る施設です。原則として施設がある市区町村に住民票がある方が対象。最大の特徴が、入居者自身が他の入居者と分担して家事を行うこと。自宅に近い環境で生活することで、認知症の進行を緩やかにさせます。そのため、暴言・暴力などの迷惑行為があると、入居不可に。基本的に身体症状が安定している方向けの「生活の場」なので、状況が変化した場合は退居を求められる可能性もあります。介護サービス費は入居者の介護度に応じて変わり、食費や光熱費、医療費などの「日常生活費」は介護保険の適用外のため、すべて自己負担となります。

<こんな人におすすめ>
集団生活を送ることに支障がない認知症の方

<メリット>
・症状の進行を和らげることにつながる
・介護職員は認知症ケア専門
・住み慣れた地域から離れずに済む

<デメリット>
・定員が少ないため即入居が難しい
・施設のある市区町村に住民票を持たないといけない

 
※本記事はみんなの介護 (監修)著の書籍『クチコミ付きで施設選びに失敗しない! 全国老人ホームガイド』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。
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