え!空き家にして物置にしちゃうの!? 放置厳禁「相続した実家」の活用法

いま日本では空き家が増え続けています。地方だけの話ではなく、近年は都市部でも「空き家問題」が深刻化しています。特に1960〜1980年代にかけて開発された郊外の「ニュータウン」は空き家が目立つ状況です。また、誰も住んでいない実家の管理に頭を悩ませている人もいるようです。不動産の専門家で空き家問題に詳しい牧野知弘先生に、我が家や実家を相続したときの「活用方法」について聞きました。

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住まないと分かったら早めに決断する

実際に「実家」を相続した人は、下の表のように「物置として必要」「解体費用をかけたくない」などの理由で、空き家のままにしておくことも多いようです。

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「いざ売却しようとしても、今の時代、買い手がつかないことも珍しくありません。そんなときには隣家の人に声をかけると、案外、売れることがあるようです」

空き家の活用法の一例

空き家は賃貸に出す方法もありますが、新しい活用法として「渡り鳥ハウス」に貸し出す方法もあります。牧野先生は、いまは使われていない優良な「空き家」を全国から借り上げて、「渡り鳥ハウス」と名付け、1カ月単位で会員に貸すという事業を2019年夏から始めます。「先祖代々の家だから売ることができない、広過ぎて買い手がつかない、などの『空き家』があれば、『渡り鳥ハウス』として提供していただくのも、新しい空き家活用法といえるかもしれません」と牧野先生。

今後は、「相続したけれど住まない」という「実家」が、中古物件として、これまで以上に増えていくと考えられます。家の売却は、まますます難しくなっていくでしょう。「我が家」や「実家」を手放すときには、早めの決断が大事です。

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取材・文/松澤ゆかり、山川寿美恵

 

<教えてくれた人>

牧野知弘(まきの・ともひろ)先生

オラガ総研株式会社代表取締役。第一勧業銀行、ボストンコンサルティンググループ、三井不動産などを経て現職。不動産顧問、不動産プロデュース事業などを行う。著書は『こんな街に「家」を買ってはいけない』(角川新書)など多数。

※2渡り鳥ハウスの問い合わせはお名前、ご住所を明記して、メールアドレスinfo@wataridori-life.com

この記事は『毎日が発見』2019年8月号に掲載の情報です。

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